没落貴族の跡取りである僕、なぜか国一番の魔力を持つ婚約者の奴隷少女に刺し殺されました
取るに足らない辺境の没落貴族の1人息子。それがアクシア・ノールであった。
村と呼んでも差し支えがないような狭い領地を治めていたノール家であったが、アクシアは満足していた。
数々の立志譚のように、王都で名を挙げる、といった意思は持たず、のんびりと時間を過ごしていたアクシア。
そんなたある日、アクシアは家に引き取られた奴隷の少女と出会う。彼女の名はハクリア。
父親からは、お前の婚約者だ。と言葉少なに伝えられたアクシア。前代未聞の出来事ではあったが、ハクリアを一眼見た時に、全てを察する事ができた。
彼女は、尋常ではない量のマナを有している。
生命を司り、魔力の大元となるマナ。マナの多寡によってその者の魔力は決定する。
もはや王都の大魔道士、いや、それすらも凌駕してしまうほどのマナを有するハクリア。きっと王都の貴族たちの厄介払いとして、うちのような辺境の貴族に引き払われたのだろう。
家の者たちは、皆ハクリアを恐れ、近づく事すらしなかったが、アクシアはハクリアを本当の妹のように可愛がったし、ハクリアもそんなアクシアに懐いていた。
そんな2人の平穏な日々は長く続いた。しかし、ある日、国中に魔王復活の知らせが駆け回る。
村と呼んでも差し支えがないような狭い領地を治めていたノール家であったが、アクシアは満足していた。
数々の立志譚のように、王都で名を挙げる、といった意思は持たず、のんびりと時間を過ごしていたアクシア。
そんなたある日、アクシアは家に引き取られた奴隷の少女と出会う。彼女の名はハクリア。
父親からは、お前の婚約者だ。と言葉少なに伝えられたアクシア。前代未聞の出来事ではあったが、ハクリアを一眼見た時に、全てを察する事ができた。
彼女は、尋常ではない量のマナを有している。
生命を司り、魔力の大元となるマナ。マナの多寡によってその者の魔力は決定する。
もはや王都の大魔道士、いや、それすらも凌駕してしまうほどのマナを有するハクリア。きっと王都の貴族たちの厄介払いとして、うちのような辺境の貴族に引き払われたのだろう。
家の者たちは、皆ハクリアを恐れ、近づく事すらしなかったが、アクシアはハクリアを本当の妹のように可愛がったし、ハクリアもそんなアクシアに懐いていた。
そんな2人の平穏な日々は長く続いた。しかし、ある日、国中に魔王復活の知らせが駆け回る。
第1話 死別、そして
2021/12/15 21:04