平凡に暮らしたい
こんにちは、こんばんは
皆さん初めまして ふぁん です
まだ投稿するのはほぼ初めてなので、暖かい目で見ていただけると幸いです。
「ここは・・・どこだ?俺は・・・」
俺はなぜ自分がこんなところにいるのか考えていた
こんなところというのは、辺り一面に広がる真っ白で何となく神々しいようなこの空間のことである。
まずは冷静にこの状況を把握しなければ。
初めにここはどこか・・だが、それは不明だ。次になぜこんなところにいるのか・・わからない
わかることは俺は多分死んだということだ、なぜ多分かというといつもどうり仕事に向かう途中で信号無視の車が突っ込んできたのが最後の記憶だったからだ
山田太郎・・・それが俺の名前、なんというか普通だろ?なんの特徴もなく逆に珍しいのではと思うほど平凡な名前だ。
この記入用紙の例題のような名の俺は日本で生まれ幸か不幸か分からないが、平凡で平和で、当たり障りのない日々を過ごしていた・・・
考えに考えた結果、俺は一つの結論に至った
平凡な、いや平凡の化身とでも言うべき俺に起こった非凡な出来事・・・
「これって漫画とかアニメでよくある異世界転生じゃね?」
そんなことを考えていると目の前が神々しい光に包まれ・・
『初めまして、私はこの世界の女神ユーラです。いきなりで驚いてらっしゃるとは思いますが、山田太郎さん、貴方は車に轢かれて死んでしまいました』
そこには金髪ですらっとした美人、もとい女神様がお約束のセリフと共に現れた
「あぁやっぱり俺は死んだのか・・」
俺は覚悟はしていたものの、死んだという現実に対する悲しさ、そしてまだ転生できるかもという期待感がごっちゃになった感情とともに呟き、重要なことを聞くのだった
「女神様、これって異世界に転生とかできる感じですか?」
そう俺が聞くと女神さまはにっこりと微笑み
『もちろん貴方が望むのであれば転生させてあげれますわ、やはり地球の方は話が早くて助かりますー』
「ん?ってことは俺以外にも転生した地球の人間がいるんですね!」
『そうですよー、でも一つの世界に転生者は一人までなのであちらで地球の方と会うことはないのですが・・・』
「まぁ決まりならしかたないですね」
そんなことより転生っていえばやっぱあるのかな魔法とかスキルとか、でも戦うとか怖いからな、もし貰えるなら戦闘系じゃないスキルが良いかな・・のんびりスローライフとかが俺には向いてるよなー
「女神様、俺が転生させてもらえる世界って魔法とかある感じですかね?」
『やはり地球の方は話が早いですね、そうです魔法もスキルもありますよ。あとご察しのとおり転生の特典として好きなスキルをプレゼントしますわ。それと貴方が地球で過ごしていた時の経験や技術などもスキルとして反映されますわ。』
おー!てことはゲームの中の世界みたいだな、でもそういう世界なら魔王とかいて討伐しろとか言われてもおかしくは無いよな
「あのー転生する世界って魔王とかいたりするんですか?」
『ご心配なさらないでください、魔王は前の転生者の勇者に敗れ封印されているのでしばらくは復活しませんよ、なので魔王を倒せなんて言わないですよー』
良かった、魔王とかと戦わなくて良いならゆったりスローライフができるな。
あれ?一つの世界に転生者が一人って・・まさか前の転生者の勇者は死んだのか?
「前の転生者の勇者様ってもしかして魔王との戦いで・・・」
『あ、別に死んだりして無いですよ』
「でも転生者は一人って」
『さらなる戦いを求めてほかの世界に渡りました、あの人はとにかく強いんですが戦闘狂で・・・』
「あぁそうなんですか~」
信じられないな敵がいなくなったなら平和に過ごせばいいのに・・
まあ戦闘狂は放っておいて俺は平凡に暮らすぞー
『ではまず先ほど説明したとおり貴方が地球で得た経験などによって取得したスキルから説明いたしますね』
待ってました!!いよいよお待ちかねの時間だ!
『まずは、:教育者 ですね、これは貴方の職業だった教師の職が影響したんでしょうね、効果は同行している者の取得経験値が増えます、この経験値というのはレベルアップに必要な戦闘経験値とスキルの取得及びスキルレベルの上昇に必要なスキル経験値の両方に効果があります、ただ自分の経験値は増えないのでご注意を』
教師の職が影響したのか、あっちでも先生になるのも良いかもなー、でも同行している者ってのがどこまで対象になるのかは検証しなきゃな。
『次に :忍耐 ですね、これは忍耐強くなるだけですね』
「え、それだけのスキルですか?」
『はい、すみません』
「謝らないでくださいよ、悲しくなるんで・・」
『はい、次は :器用貧乏 ですね、これはあらゆるスキルが取得しやすくなるもののスキルのレベルが上がりにくくなってしまう少し残念なスキルですね』
これは教師の時に頼まれたら断れずあれもこれもやっていたのが原因だな、まあレベルは上がりにくくても取得しやすいんなら悪くは無いよな・・うん、悪くはない
『以上が貴方の取得済のスキルです、んー特別なスキルはありませんがマイナススキルもなく可もなく不可もなくまさに平凡ですね』
まぁ平凡に生きてきたからな、これからもそうありたいし、変なスキルがなくて良かったよ
「マイナススキルってのもあるんですね」
『はい、種族などのの特徴などの先天的なマイナススキルもあれば、魔物の攻撃などによるものもあります、魔物の攻撃などにより付く後天的なものを 呪い とも言いますね、これは教会などに行き呪いを取ることもできますが呪いを与えた者より高位の物でなければ不可能ですのでご注意を』
まぁ戦わなければ呪われることも無いだろうし大丈夫だろう
「女神様、だいたい分かりました、説明ありがとうございます」
『いえいえ、理解が早くて助かります。
ではお待ちかねのスキルを与えることにしますね、何か希望があればお聞きしますが・・あ、言語の理解と収納魔法、鑑定魔法は転生の特典として付けますのでそれ以外をお願いしますね』
んー、何にしようか・・
「まず、病気無く暮らしたいので健康に過ごせるスキルってありますか?」
『ありますがそのようなものでいいのですか?全属性の魔法が使えるようになりたいとか色々ありますよ』
「あ、俺平凡に暮らしたいだけなんで戦闘スキルはいらないです、能力とかも普通で良いんで、平凡がいちばんですから!」
『そうですか、分かりました、では病気やケガなどに強く成る:健康体 と、万が一魔物に出会っても大丈夫なように :逃げ足Lv10 それと、スキルとは少し違いますが :平凡 の称号を付けましょう、これは能力もですが何事においても平凡であることの証です、この称号とはスキルよりも取得が困難で珍しのですが、まぁ平凡なだけなので特に戦闘に駆り出されたりはおきないはずです』
「ありがとうございます。これで平凡に過ごせます!」
『でわスキル並びに称号を与えるので私の手を握ってください』
「えっと、はい、これでいいですか?」
『うっ・は、はい大丈夫ですよー』
そうすると俺は暖かい光に包まれ、少しずつ意識が薄れていくのを感じたが
なんか一瞬嫌そうな?いや苦しそうな顔してなかったか?
俺と手を繋ぐの嫌だったのかな・・・悲しいな、泣きそうだ
すると急に今の悲しかった気持ちがスッと消えていくような気がした・・・
忍耐のスキルが早速仕事するとはな・・
『では剣と魔法の世界ユーラへ貴方を転移させますね。お気をつけて、そして女神の祝福があらんことを!』
それらしいことを言う女神様を片隅に意識しつつこれからの平凡な異世界での生活に胸を躍らせ、俺は意識を手放したのだった。
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sideユーラ
『行ったわね・・・』
さっきのあの感じは何?・・・あの手を握ったときの感じ・・何かに干渉されているような・・
あの不快な感じ・・・呪い?でも女神の力に干渉できる者なんて・・・・・!!!
まさか、ね、
きっとあの男が生理的に受け付けなかっただけよ、うんきっとそう!
さあ、あの男がしっかり転生できたか確認しておきましょうか
見て頂きありがとうございました!
なれないことばかりですが、少しでも多くの方に楽しんで頂けたらと思います。
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