指先の月
星を狙って
小石を蹴って
穴ぼこだらけの月を
指の腹で埋めて
そんないかさまだって使える
完璧を装ってる
息づく夜を
明け渡せずに欲張って
月が照らす青い木々
若い実のまま落ちたのなら
熟した日々を思えたのでしょうか
涙が流れそうな日には
向かい風呼んで
胸に沈んだ想いは
泡ばかり吐いて
どんな弱音も当て嵌まらない日には
雨よ降れ
雨よ降れ
誰にも見られたくないものがある
もう少しもう少しと
歩んだ道が
遠くなり
いつか
どんなゴールも許せたのなら
指先を
外し見上げる
それだけで完璧な月