表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神と悪魔と悪役勇者。  作者: サイラ
花の便り
3/5

初戦闘

「グゴォオ」

これが、ゴブリン。

いやでも伝わってくる、はっきりとした殺意。

よくザコ敵として登場するけども、リアルで対峙すると迫力がある。

さっきバカみたいに叫んでたせいで、呼び寄せてしまったぽい。


すると、ゴブリンがとびかかってきた。

ガヴッ

とっさに防御した左腕に鈍い痛みが走る。

嚙みつかれた。

引きはがそうと腕を思いっきり振ると、ゴブリンは後ろに跳んで後退した。

痛い。痛い。痛い。

ジンジンと左腕がうめく。

僕は衝動的にバッグに右手を突っ込んだ。

そして、そこからナイフを取り出す。

ゴブリンの顔が余裕から警戒に変わった。


ナイフをさやから引き抜く。

刃が青く光っている。

ゴブリンの警戒が強まる。

お互いにじりじりと距離を詰める。

やれる!

ゴブリンがとびかかるのとほぼ同時に、僕も前へと全力で駆け出す。

肉薄する。

右手を、ゴブリンに向かって全力で突き出した。

グザッ

ナイフは見事に、ゴブリンの胸の中央へ刺さった。

グゴォアァ、とゴブリンは断末魔を口にして、それきり動かなくなった。

刃は青ではなく、どす黒い赤に染まっていた。


ナイフをゴブリンから引き抜くと、どっと疲れが来て座り込んでしまった。

痛みと、高揚。

僕は、本当の本当に異世界に来たんだと自覚できた初戦闘だった。

現れたのが1体だけで良かった、2体相手だったら死んでいたかもしれない。


すると、ゴブリンの体から淡い光の球体が浮かび上がり、僕の胸に飛び込んだ。

ほのかに、体が暖かくなる。

力が、全身をめぐっている。

そんな不思議な体験が3秒間。

身体はすっかり元に戻った。

これは、ラノベで言うレベルアップ的な奴だろうか。

そう考えると、少し体が軽い気がする。


さて、この出血しっぱなしの左腕、どーしよう。

大丈夫?これ死んだりしない?

やべーぞ頭がボーっとしてきた。

誰か、助け...意識が...


「ほわっ!?大丈夫ですか!この人、左腕が...お願いします起きてください!」

ふわふわとした、女の子の声がした。

読んでくれてありがとうございます!

面白かったと思ったら、続きもぜひ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ