表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/56

第5首

第5首お届けできました。

第5首


ゆらゆらと

道の行く手に

人の影?

行きはよいよい

帰るの無理だ


短歌解説

 私自身の実話です。

 私が大学2年の時の話です。私が住んでいたアパートのH荘は、一番近いコンビニもどきの店(午前0時閉店)まで歩いて20分という場所にありました。

 あまりも不便ですし、夜の山沿いの細道を歩くのは怖かったので、私は自転車を買いました。

 その日の夜も、課題に取り組んでいた私は、お腹が空いたので、インスタントラーメンでも作ろうかなと思って戸棚を探しましたがありませんでした。

『あちゃあ、残っていなかったかあ』

 私は何でも良いから食べる物と探しましたが、何もありませんでした。

 我慢するしかないかとも思いましたが、一度火が付いた空腹感は抑えられませんでした。

『仕方ない。買いに行くか』

 時計を見ると11時45分でした。自転車なら閉店までにギリギリ間に合います。

 私は霊的なものがいると感じることができるだけで、他の霊能者のようにいつもで霊が見えるわけではありません。たまに見えることもありますが、その時は霊の方から私に波長を合わせてきたのだと思っています。ということは、見えた時は、霊の方が私に関心をもったということです。

 山沿いの細道を通るとき、数回は霊的な感じがしたことがあったのですが、霊の実体が見えたことはありませんでした。

 私は念仏(D先輩の部屋に遊びに来ていた、除霊のできる女の人に教えてもらった)を唱えながら、自転車を走らせました。

 幸いにも霊的なものは何も感じずに、コンビニもどきの店に閉店ギリギリに着くことができ、食料を買うことが出来ました。

 帰宅するために自転車を走らせ、山沿いの細道に入ったとき、50メートルほど先に人影が見えました。でもそれが人ではないことがすぐに分かりました。その人影は少し空中に浮いていて、左右にゆらゆらと動いているのです。そのゆらゆらと動く様子は、私を誘っているような気がしました。

 私は慌てて自転車をUターンさせました。そしてペダルを必死にこぎました。

 まだ起きているであろう、同じ学部の友人のアパートに向かって。


残り95本 


 この体験の他にも、同じ道で不思議な体験をしたことがあります。ゆらゆらの恐怖を忘れた頃から、私は夜の買い出しを始めてしまいました。その夜も帰宅する途中でした。道の先に光る赤い球みたいなものが見えました。何だろうと思った瞬間、その光る球はすごい勢いで私に近づき、私の横を通り過ぎていきました。私はしばらく身動きできませんでした。車の光でも火の玉でもありません。あれは何だったのでしょう?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ