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今度こそ疲れ過ぎないようにリベンジ!でも結局ハプニングだらけの2回目一人旅in松江・出雲  作者: 夏目 碧央


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松江城

 そば屋を出て、徒歩で松江城へ向かった。途中、県庁があって「竹島は日本固有の領土です」と大きく書いてあった。そうだ、竹島は島根県だった。私の感覚だと、こういう文言を大きく張り出すのは右翼的な感じがするのだが、それを公の機関がやっているのが不思議だった。県庁が主張している事だとしても、あまり近寄ってはいけない気になる。

 県庁の前には芝の広場があり、「松平直政公像」とか、「岸清一先生像」などという銅像があった。その向こうには天守閣が見えてきた。そしてお堀に出る。城郭と木々に囲まれた日本家屋がカッコいい。松江城跡は県庁の隣にあるようなものなのだ。つまり中心地にあるのだな。

 松江城に到着。また銅像だ。「堀尾吉清公」と書いてある。誰だろう……。着物にちょんまげ頭、足元は水戸黄門を想起させる感じなので、旅装束なのかな。そして刀を高く掲げている。江戸時代の人と見て間違いない。

 最初から階段が出てくる。小学生くらいの女の子とそのお母さんが、競争しながら上がっている。私はゆっくり行かせてもらう。だが、その2人はおばあちゃんと一緒のようで、時々おばあちゃんを待っている。だから、私とずっと競争しているみたいに、抜いたり追い付いたりしていた。

 天守閣と興雲閣とに道が分かれた。まずは天守閣へ行こう。天守閣に登るには、入館料が必要のようだ。私の持っている縁結びパーフェクトチケットで、松江城も割引になるらしい。こういうお得なところも利用しなければ元が取れないぞ。だが、入館料を支払うところを見たら「3館共通入場券」という物があって気になる。松江城、小泉八雲記念館、武家屋敷の3つに入るなら、1つ1つの入場券を買うよりもお得だというものだった。これら3館には行くつもりだし、お得な方を買うのは間違いないのだが……。

「あの、3館共通入場券は、このパーフェクトチケットで割引が利きますか?」

と窓口で聞いてみたら、

「3館共通券は、割引後の料金になっています。」

と言われた。つまり、これ以上は割引が利かないというわけだ。そして、1つ1つ入場券を買ってパーフェクトチケットで割り引いてもらうのと、この共通券を買うのと、お値段は同じという事になる。それならば、買うのを1回で済ませた方が楽だろう。というわけで、3館共通入場券を買った。だが……なんだかなぁ。結局パーフェクトチケットの恩恵は受けずじまいというわけだ。何となく残念。

 振り向けば天守閣、バーン。カッコいい。他の城に比べて、黒っぽい印象だ。中に入ると、靴を脱いでビニール袋に入れ、それを持ち運ぶシステムになっていた。

 中は暗い。井戸とか、昔のままの物が金網の向こうに広がる。が、暗くてよく見えない。柱も昔のままで、どうやって繋いであるかが図解してあったりする。階段が急で、ツルツルになった木の板に、後から付け足したと思われる手すりがついている。狭いのに、それを上りと下りで共有しているから、1人ずつしか上れない。

 そして、やはりあの女三世代が前にいる。小学生とそのお母さんと、おばあちゃん。おばあちゃんは足が悪いそうで、ゆっくり上る。私はあまりくっつかないように、距離を保ちながら上った。

 何回階段を上ったか、もう分からなくなるくらい上った先に、てっぺんがやってきた。四方を見渡すことができる。てっぺんには若者もいた。外はどんより曇っているが、山も、湖も見える。いやあ、きれいだね。涼しいね。

 さて、下ろう。だが、やっぱりあの家族が前にいる。少し間をおいてから降りたのに、おばあちゃんがゆっくり降りていて、

「私がここにいるから、絶対に落ちないから大丈夫。」

と娘に言われ、恐る恐る下っている感じだった。孫の方はもうずっと先に降りていってしまったようだ。私は、それこそ自分が滑り落ちて巻き込んだら大変なので、おばあちゃんが下りきってから、階段に足を踏み入れるようにしていた。それにしても、すれ違う人たちもけっこう高齢者が多く、なんと杖をつきながら階段を上って行く人がいる。それも一人ではなく、数人見かけた。すごいな。

 私は旅行に行くと、必ずその土地にある城に行く。国内外問わず。必ず城跡があるものだ。だからって、日本の城にそれほど詳しいわけでもない。松江城も見た、上った、という満足感のみが残る。でもそれでいいのだ。私はそれでいい。


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