第2小節 よろしく世界!
聞きたいことでいっぱいだった。思ったことが次々と口に出てしまう。また次から次へと口が動きかけた時、女性が答え始め私は思わず黙って聞く。
「ゴールドは世界共通の通貨だよ?」
彼女は続けて答える
「それから…モンスターは、確か文字通りやばい生き物?って感じのやつ!」
優しく、一つ一つ、丁寧に丁寧に答えている。
「ていうか君何言ってるの?背も明らかに子供だし…あっそうだ自分の姿見てみる?」
私が答える前に何かを唱え始める
「この視えざる大地の力よ我に従え!ミラー!」
そう言った次の瞬間私と女性の前に大きな鏡が現れる。鏡の奥から声が聞こえる。
「どう?これ本当はモンスターとかの攻撃を跳ね返すやつなんだけどね〜自分もよく見えるでしょ?」
そしてついに私は鏡の中の自分と顔を合わせた。
「え…?これ…わ…私?なの!?」
そこには随分可愛らしい小さな女の子がいたのだ。本当にこれが自分なのか…凄く不思議な気持ちになる。
「あの…今度は私から質問してもいいかしら?」
「どうぞ…」
そう答えると彼女は言った
「名前…何ていうの?」
そうだ確かに名前言ってなかったな…でも今分かっていることから考えると前の私と今では全くの別人と言っていいほどに違う…。そう思ったりしていると
「名前…覚えてないとか?」
その言葉を聞いて思いついたひとまずここは分からないやり過ごそう。
「あの…分からな……………?」
私が話しているのにもかかわらず彼女は何かを言い始めた。
「んじゃ…ナリネちゃんとかどう?」
「ナリネ…」
前と変わっていないような…まぁいいか。ひとまずナリネで行こう。
「気に入ってくれた?」
私はコクリと頷いた。これからよろしくこの身体、この美しく純粋な世界!それと…この女性は……どういう関係になるのだろうか、でも悪い人じゃなさそうだしどうにかなるか!