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喫茶店のあの子  作者: K
7/9

 滝谷が喫茶店に通い続けて二ヶ月くらいが経った。

 そろそろ行動に移したい頃合いだった。


 今日の喫茶店での会話の話題は映画のことだった。


「それで、今度『深海漂流記』を見に行こうと思うんだよね」


「映画ですか? 面白そうですね」


「エミさんは好きな映画とかあるの?」


「残念ですが、生まれて一回も映画というものを見たことがないんです」


「今まで一つも映画見たことないの?」


「はい」


「珍しいね」


 普段ニュースもネットも見ない彼でも今までに何作か有名な映画は見た記憶はある。だから彼女の発言には少し驚かされた。


「じゃあさ・・」


 彼は勇気を出して一声出した。


「今度の映画、君も一緒に来てみるかい?」


 これはまさしくデートの誘いだった。

 果たしてイエスかノーか。


「でも、ここの仕事もありますし」


「時間なら君の都合の良い時でいいよ。喫茶店の営業が終わった後からでもいい。ダメかな?」


 少しの間、悩んでいた彼女だったが、不意に笑顔を見せた。


「とても楽しみな誘いありがとうございます。いいですよ。店長に聞いて大丈夫かどうか確認しますが、大丈夫なら次に来店した時にお伝えしますね」


 滝谷は心の中でガッツポーズをした。

 


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