黒い雨
とある国は危機になればなるほど無策、無能を晒して暴走を始め、国民の命は軽く蔑ろにされて行き、とある国は危機になれば他国に難癖を付けて国民を煽り暴走させ、更に国民が国を勢いつかせて調子に乗せる。
過去に学び、過去から目を逸し、臭いものに蓋をするも、『喉もと過ぎれば熱さを忘れる』が如し、歴史は繰り返される。
そして、これも歴史ではあるのだけれど、スポーツを復興の―― 愛と夢、希望と勇気として厄災を乗り越えて来た。
それが暴走する免罪符となり得ることもあるだろう。
それはやはり、置いて行かれる者たちや遺して逝かなければならなかった者たちの想いを置き去りにしてしまう。
愛と夢、希望と勇気という綺麗な御題目で……。
形は変われど神風を望み過ぎでは無いだろうか。
人智を尽くして天命を待つ。家宝は練て待て。
無策、無意味な繰り返し、はぐらかしでは吹風も吹くまい。寝て待っていては結果も出まい。
――と、まぁスポーツのあれやこれやはぼかしてお父様やお母様に話て見たけれど、使える魔法士が激減している以上、上級魔法士貴族は領地に引き籠もり、籠城に徹するだろう。その領地の貴族魔法士や出身魔法士を連れて。宮廷魔法貴族は臆病風に吹かれて皇城の隅で震えるくらいしか出来ないだろう。
「人体実験、研究、技術革新無くして何を守れましょうか。私が作る物が女神の教義に女神の御業を冒涜しているなどという愚かな世迷言など斬って捨ててしまえば良いのです。むしろ腐った教義など不要!! そのようなものは信ずる者諸共に滅ぼすのみ!!」
幼い頃に趣味で作った軍服がまさかの正式採用され、大人仕様に変更されたそれを纏い、馬を駆り炎が燃え、亡び逝く者たちの哭き声が轟く戦場を一気呵成と駆け抜ける。




