報酬
本当にすみません。次話旅立ちます、
ファリンに怒られている途中、必死に訳を話したところ、何とか許してもらえた。回復魔法もかけてもらい、体調も少しよくなった。
「はぁーまったく命があるから良かったけど、2度とこんなことしないでよね!」
本当にその通りである。せっかく転生させてもらったのに1日で死んだなんて冗談としても笑えない話だ。
「まぁ、それで報酬はどんなものもらったの?」
まだ選んでないから、一緒に選んでくれないか?というと、彼女は喜んでOKしてくれた。
報酬を選択するを選ぶと、色々なスキルが出てきた。
「なぁファリンはどれがいいと思う?」
そう言って隣をみた瞬間俺は固まった。 止まっているのだ、目を大きく開いた状態で、慌てて周りを見れば窓の外の鳥さえ空中で止まったいた。メニューも固まったままで動かない。
動揺を隠せない俺に対して階段の方から誰かが上がってくる音が聞こえてきた。これをした奴に間違いないだろう。
(逃げる一択!)
そう思い窓から逃げようとする、しかし、ファリンが止まったままだということに気づく。これ程の異常を起こした相手と戦うのは明らかに危険。だが、見捨てるわけにはいかない。
(構うか!どうせ拾った命だ、それにこんだけの力を使える相手に逃げ続けられるとも思えねぇ、どうせ死ぬんなら筋を通して死ぬ!)
半ばやけになりながらファリンの前に立ち、ナイフを二本構える、熊との戦闘で、ナイフ、武器防御、小刀二刀流、回避、跳躍、毒攻撃が新規獲得したものを含めて習得完了している。まだほんのわずかだが可能性があるはず。
そう自分に言い聞かせ、襲撃者を待つ、そいつが上って来るのにそれほど時間はかからなかったはずだが、とてつもなく長く感じた。そして俺の前に姿を表したのは…
「地蔵?」
地蔵だった。
俺が困惑していると、
「1日ぶりだな」
閻魔様の声だった。そうだ、閻魔と言えば地蔵、結構有名な話じゃないか。
「しかしなぜここへ、なにか異常でもあったんですか?」
「いやお前、お前が大クエストをクリアしたからに決まってんだろ。」
「大クエスト?」
「クエストには小、中、大があって、それぞれ難易度と報酬が違う。
小はお使い程度の難易度で、だいたい5レベルの奴が一人いればクリアでき、報酬は小銭と消費アイテム。中は、ベテランの冒険者が受ける試練だ、こっちは50レベルの奴が1パーティ、つまり6人いればクリアでき、報酬は一年遊んで暮らせる程度の金6人分と装備品、最後に大クエストだが、これは最低でも200レベルの奴が6人居ないとクリアできない、報酬は、ここでしか手に入らない凶悪なスキル。金と経験値は入らない、スキルポイントは貰えるけどな」
「金貰えないんですか…」
「お前、レベル上限が1000の世界で50あれば一流と言われるんだぞ、そんな中で200レベルの奴等が金に困ると思うか?」
「そうですね…でも、スキルの方がいらないんじゃ…」
「1000レベルが条件だって言ったろ、200レベルの奴等でさえぼこぼこにされるモンスターがうようよいるんだ。大クエストをこなしてないと経験値稼ぎも出来ないんだよ。つっても大クエストも命がけだけどな。
ああ、ちなみにその大クエストをクリアした200レベルの奴等は1パーティしかいない、この国でじゃない、30億人はいるこの世界でだ。モンスターは悪霊や人の悪い感情から生まれるから人が住まない地域の場合、駆逐すれば次に生まれる個体はかなり弱くなる。突然変異や移動するモンスターもいるから一概には言えないがな。まぁそうして人がすめる地域を増やして行くことがそいつらの仕事だ。英雄扱いだな、ただ、6人しかいないからなぁ、でもそれでこの国が他の国に対して影響力を持ってるわけだ。」
「………」
「ああ、ギルドは冒険者達にある程度仲間意識と序列、冒険者以外にモンスターに関連する知識をあまり持たせないために、情報を制限してるんだよ。権力の為にな、A級~E級まであるけど、下の方はろくな情報を貰えない、その代わり命の危険は低いって具合にな。」
「で、まだ未成年でギルドに入れないから低レベルの依頼すら受けられないお前が大クエストをクリアしたわけだが…」
「そこがわからないんです、200レベルが必要なほど強いなら、レベル6の俺が攻撃を食らって、いくらかすっただけとはいえ即死しないのはおかしいと思うんですが」
「一応神の試練だからな、ここを管理する神が挑む人数、レベルに応じて弱体化させてるんだよ。ただし、普通の奴なら一万回やったって死ぬけどな。なんだよお前、攻撃ほぼ全部避けるとか意味わかんねーよ。死角からの攻撃すら避けるし、化物かよお前。」
「まぁ、それはおいといて お前に頼みたいことがある。さっきも言ったように悪霊もモンスターになる。それを倒して成仏させてやってほしい。この世界の神は放っておくつもりらしいからな。」
「わかりました。」
「即答かよ…まあいいけど」
俺としては別に問題なかった。ファリンの目的にも反しないし、有名になれば姿が見えないことも何とかして貰えると思ったからだ。
「前にも言ったと思うが、その体を何とかしてやることはできない、だが、この世界には治す方法があることだけは約束する。それと、引き受けてくれた礼としてこのスキルを贈ろう。」
『鬼才 全てのスキルが得意になる (取得スキルポイント3倍)』
つまり、人間なら9倍である。メチャクチャありがたい。
「肝心の大クエスト報酬だか、お前は1人で挑んだことと、日の出までにクリアしたこと、全ての技を攻略したことで、ボーナスを最大まで受け取れる。まぁよく考えて選べよ。」
そう言って地蔵は帰っていった。…時が止まったままだ、選んだら戻るのだろう。ため息をつきながら選ぶことにした。
ボーナスの内容は、攻略した技を無条件で全て取得できることと。経験値取得量3倍だった。選択方式はポイント制で、1人6ポイント貰え、ポイントでほしいスキルを買うというもの。(それぞれ値段が違う)
さて、ボーナスのスキルと36ポイントで俺が何を買ったかというと以下の通りである。 レベル1省略
時間停止、HPリジェネレート、経験値取得量3倍、韋駄天の靴、アイテム取得量up、レアアイテム取得量up、アイテムポーチ容量無限化、能力値成長率+1、窮鼠、クールタイム短縮、状態異常付着率up、能力値上昇、視力向上、
確定ボタンを押すと、時間が正常に戻った。
「早く報酬を見せなさいよ。」
あっ…
地蔵と話した内容を伝えると、拗ねてしまった。胃のいたい1日を過ごすはめになってしまい、人間関係を良くするスキルがほしいと切実に思った。




