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俺達の冒険物語  作者: 梅松
霊獣編
968/1019

ゴルの秘密

「おいおい、どうしたよ?もうちょっと泣き喚けよ!」


 ゴルは早苗の手を強く踏み付け更に腹を一発蹴りを入れた。


「うぐっ。」


「あーあ、つまんねー。もっと泣き叫ぶか命乞いを乞うとかしてくれるの期待してたんだがな。ほら、何か言ってみろ。」


「べー‼」


 早苗は舌を出してそう言いを見続ける。


「あーあー、その顔がうざいんだよ‼」


 ゴルは早苗の顔を思いきり蹴飛ばそうとした時、急いで最上階に来た泰智がその瞬間に蹴ろうとした脚とは別の脚を蹴り上げは背中を強打する。


「せっかく顔面を蹴飛ばそうとした時に誰だ?…あぁ、お前か。遅かったな、けど文句言うなよ?そいつのせいで俺の顔は火傷したんだぜ?それに結婚も断るからそうなったんだぞ?」


 ヘラヘラして泰智を煽っていると、いつの間にか天井を見上げ倒れていた。鼻を触ると血が溢れ出ていて痛みを感じ始める。


「…は?」


 ゴルが呆気に取られているときに、泰智は早苗を持ち上げ壁に持たれ掛けさせる。そして、踏まれた手が怪我していたので軽く消毒や包帯を巻いて応急処置をする。


「…すまんな。もっと速く気付いてもっと速くここに来たら早苗をこんな目に。そもそも、俺が早苗と一緒にいたら。」


「泰ちゃん…自分を責めないで。いつも迷惑かけていつもワガママ聞いてくれてるだけで感謝してるのにいつも守ってもらってる。私の自業自得だよ。だから、無事帰れたらいつもの様に話そう。」


「…本当にすまないな。」


 その一言を言うと今までの緊張や肉体的ダメージでそのまま早苗は寝てしまった。その間にゴルは立ち上がり標的を泰智に変えた。


「おいお前‼あんま調子に乗るなよ?お前なんかこの。」


「おい、女子相手によう本気で4発も攻撃したな。」


 振り返った泰智の顔はいつものの顔だったが、何故かゴルはその顔を見ると脚を引いてしまうが、相手を挑発しながら近づく。


「その女も馬鹿だよ‼さっさと承諾しておけばよかったんだ!」


「結婚しないと早苗は言っていただろ?それに俺の顔になりすましてこの城に連れてきた時点で拉致だよ。早苗のやった事は正しいよ。十分正当防衛に値するよ。」


 それを聞いたゴルは目線を少し上にして何かを確認し「…なるほど俺と同じ日本人か。」とゴルが自分で元々日本にいた事を告白する。


「そうか、お前もなのかゴル。いや、村上春樹って言ったほうが良いか?」


 相手が日本人と言ってきた事で相手のこころを読む能力でゴルの本名を知り口に出すと驚き少し考えたが落ち着いた様子で、

「おかしいな。日本で会ったか?あ、分かったあいつから貰った能力だな。」と勝手に納得し話を進める。


「そうだったら何?」


「いや、戦闘向きだと勝てる自信無いからさ。」


 そう言うと、ゴルは詠唱を始め周りに白くなっていく。泰智は直ぐに半身を早苗の元に飛ばし避難させた。避難が終わった頃にはその空間は白い靄に阻まれ入ることが出来なかった。

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