同化
「さて、俺はどうやってあいつを参ったと言わせればいいと思う?」
「立ち直れないくらい叩けばいい。」
「…仕方ない、決闘とはいえ姑息な手は使いたくなかったが、王の為ならどんな手を使ってでも!」
そう言ってイージスは瓶を泰智に目掛けて投げてきた。それを軽々避け投げた瓶は地面に当たると割れ中から黒い煙が現れ泰智の顔だけを覆った。
「…毒でも無ければ息もできる。何がしたいんだ?あ、でもこれ普通に相手見えないわ。」
泰智は今までコピーした本を取り出しページを開こうとしたところで、暗闇でも見える能力のページを忘れしまう。そんな事をしている泰智だが、その隙にイージスは距離を詰め泰智を斬りつけようとしていた。それを影から見ていたクミは少し溜め息をついて言った。
「このままお前が斬られると私も被害が無いわけじゃない。だか、お前の目だけ私と同化させる。」
「え?どういうこと?」
「私の目をお前が使うんだよ。もしくは変われ。」
「あ、じゃあ前者で。」
そう言うと、何も見えなかったが人型の像が見えその像は剣を振り降ろそうとしていて咄嗟に剣を出し防いだ。
「な!?」
驚いたイージスは距離を取り動揺する。離れたのを確認し泰智は竜王を取り出し黒い煙に触れさせる。触れた瞬間、煙は消えハッキリと見えるようになる。
「魔法の類だったのかな?」
「お、お前何だその目!?」
「何言ってんだ?」
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