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ある国のお尋ね者
「ただいまー…お、クミさん来てたんだ。」
畑仕事から帰ってきた泰智はクミに気付くと少し嫌な予感がした。前に来た時は自分の剣を新調するためにここに来て、次は何を頼まれるのか分からず少し冷や汗をかいた。
「大丈夫泰智君?汗凄いよ。」
「うん、大丈夫。畑仕事と少し嫌な予感でこうなってるから。」
「前に何があったんだよ。」
「それで、何の用事ですかい?また、剣か何かを探すんですか?」
「いや、今回はある場所に行きたいんだが少し入れない状態でな。前にその国に潜入して顔バレて指名手配された。」
「おう、分かりやすい。で、何しろと?」
「今回はお前だけ借りたかったが…うむ、こいつにも手伝ってもらう。」
クミは蓮の腕を引っ張る。蓮は突然そのような事と何故自分なのか分からなかった。
「何で蓮もなんだ?」
「正直なところお前ら全員借りたい。それで、注意を引き寄せて欲しいだけだ。」
香奈や早苗を見ながらそう言い放つ。
「具体的に何するんだ?」
「前回失敗した情報を入手するためと、その為の情報を貰いに行くため。」
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