館へ
「仕方ありません。あまり使いたくはありませんが。」
アリアは立ち上がり泰智の首元を一回だけ触りすぐさまソファーに座る。
「何したの?」
不思議そうに見てた早苗はアリアの隣に座り聞く。アリアはクスッと笑いながら「眷属にしか掛からない魔法を掛けました。」と言った。
「どんなの?」
「私の住む館に来ないと体の自由を奪う呪いです。」
それを聞いた泰智は目に手を当てる。
「呪いって言ったよこの人⁉」
「おい、流石に度が過ぎてるぞ?」
ジャックが立ち上がろうとすると、アリアは首を傾げていった。
「愛というのは度が過ぎるものでは?欲しいがゆえに乱暴になる。そこまでして欲しいのです。人も同じでしょう?」
「まぁ、一理あるな。」
「では、参りましょうか、貴方♡」
曇りなき笑顔で泰智に言うと、泰智は深い溜め息をつき落ち込む。
「…はぁ、行くしかないのか。悪いみんなすぐ帰ってくる。結婚はしないから安心しろ。」
「そうですね。まず互いの両親に挨拶しなければ。」
「そこの吸血鬼さんは聞いてないな。まぁ、お前の事だから怪我しないように。」
「りょー。」
「必ず帰ってきてね。」
「安心しろ。変な事になったら本体に任せるから。」
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