その30
蓮達を乗せた馬車は徐々にスピードをあげて、
フェンディル王国を後にする。
「さて、少し落ち着いたことだし色々状況を整理しよう。」
「その前にお前の腕どうした?」
「あ……あぁ実はさっき折れてしまって。」
「どうなってそうなった?」
「え……えーと。」
蓮は少しあせる。
「実はさっき宮殿から飛び降りたときに、
早苗を受け止めようとして折れた。」
「なるほど。
……よく落ちてきた人間を受け止めようとしたな。
普通に死ぬレベルだぞ?
あと、折れてるのはわかったが、
これ、悪化してるぞ。
というか粉砕骨折だな。」
「えっと……それはだな。」
「さっき蓮ちゃんが走ってたよ。」
「ば、早苗なぜいった⁉」
「それでか。
関節が変なことになってるぞ。
なぁ治るけど。」
「な、何日かかる?」
「二ヶ月ぐらいだろーな。
こうゆうのは絶対安静だな。
ハァー、いっそのこと魔法とかで治らないかな。」
「一様回復魔法はあるけど、
骨とか治すのには完全完治しないけど。」
シュリはそういう。
「まじか‼
え、じゃあ病気とかは?」
「それは……無理かな?
蘇生術もあるけどこれは死ぬ前に戻すから病気もそのままだと思う。
……一様私も少し程度の回復魔法は使えるが。」
「じゃあ蓮にかけてくれるか?」
「わかりました。」
「ねーねー泰ちゃん。
どれが入れ替わったキドさん?」
早苗が不思議そうに泰智に聞く。
「そっちの男の人がそうだよ。」
「じゃあそっちの女の子は?」
「捕まってた。
だから助けた。
おk?」
「いや、もっと具体的に。」
「もっと具体的にか、
えーとな、
キドさんと入れ替わった人を探していたらその子を見つけて、
香奈達から連絡がきてキドさんは見つかったんだが、
どうしてもほっておけなかったので助けた。
そのせいで警報が鳴ったのは俺のせいだ。」
「あれお前か‼」
「まぁみんな無事……ではないのは一人だけか。」
「ふっ、これはしゃーないことだった。
あー、何かましになったわ。
ありがとうなシュリ。」
「どういたしまして。
しかし完全に治ってないので一週間は動かさない方がいいです。」
「わかったぜ。」
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