朝練
「…ふぅ、とりあえず朝出来ることはした。」
何時ものように五時半に起き朝やることを既に終えいつもの私服に着替えリビングに降りる。すると、ソファーで腕を伸ばしながらストレッチをしていた早苗が気が付き近づいてきた。
「あ、おはよう。」
「珍しいな。まだこの時間は寝てるはずだろ?」
「う、うん。実はその。」
「…あー、昨日こころに横っ腹引っ張られてそれを見た蓮に少し太ったって言ってたな。別に太ってるとは思えないけどな?」
「こういうところが蓮ちゃんと違うよね。」
「でも、ひっぱたくことはなかったんじゃないか?鈍い音したぞ?」
「良いの‼️それよりランニングに行きたいから着いてきて‼️」
「良いが、その格好で?」
早苗の格好は明らかにパジャマで走るような姿ではなかった。
「じゃあ着替えてくる、待ってて。」
早苗はそう言って二階に上がり十分待っていると、泰智の私服を着た早苗が降りてきた。
「さぁ‼️行こう‼️」
「待てい。自分の服を着ろ。」
「だってスカートで走るのはしたないでしょ?ジャージも無いし泰ちゃんのだったら走りやすいと思って。」
「別に良いが、まだ冬だから俺のパーカー着とけ。」
ソファーの近くにあった自身のパーカーを早苗に投げ渡した。
「じゃあ行こっか。」
「まぁ、今回は軽くで良いんじゃないか?」
二人は薄暗い中、軽く村を二周走りに行った。
「…やっぱりこうなるのね。」
一周した辺りから早苗は疲れたと言って泰智の背中に乗り直ぐに睡眠に入ってしまった。
「全く、馴れてないからこうなるんだよ。」
泰智は残り一周走り、そのまま家に帰ろうとしたが玄関先で早苗の持っていたカードが落ちていた。
「管理もガバガバであきれるわ。」
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