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俺達の冒険物語  作者: 梅松
村復興編
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第一村人

「蓮ちゃん、猫と遊んでないで手伝ってよ。」


 猫と戯れていたら早苗に怒られて蓮は、猫を降ろして早苗達のところに行く。


「じゃあ何すればいい?」


「うーん、…泰ちゃん何すればいいかな?」


 蓮は、しっかりしろよと思ったが、さっきまで猫と戯れていたから、何も言えなかった。


「そうだな、とりあえず冷たい水をこのバケツにいれてきて。」


 それを見ていた泰智は、二人にそう指示を出した。


「はーい、行こう蓮ちゃん。」


「ハイハイ。…ん?そういえば井戸とか川はどこにあるんだ?」


「えっ、えーと……泰ちゃんどこにあるの?」


「ここから西に真っ直ぐに行ったら川がある。」


 一通り村を見ていた為川の位置を覚えていたので二人に言った。


「ありがとう。さ、蓮ちゃん早く行こう。」


「ハァー、先が思いやられる。」


 しばらく西に真っ直ぐ歩いていると、言っていた通りに川があった。


「ここか、よし早苗、バケツ貸して。」


「アイアイサー。」 


 バケツを受け取りバケツに溢れる手前まで水をすくい上げる。


「まともに返事はできないのか?」


「えへへ。」


「なぜ笑った?」


「バケツに水入れたら早く行こう。」


「相変わらず早苗は何考えてんだか。」


 小学校からの付き合いだが何を考えているか分からずこの先大丈夫か少し不安になった。


「ん?何かいった?」


「何も。」


「とりあえず早く行こう。怪我人を早く治さないと。」


 それから、早苗と少し喋ってるうちに、泰智のところについていた。


「あ、お帰り。意外と遅かったな。」


「ただいま。喋ってると長いもんだね。はい、バケツ。」


「どうも。お前ら喋るのは良いが状況が状況だ。」


 蓮と早苗は無言で頭を下げ泰智はバケツを受け取り布を水に漬け絞りそれを怪我人のおでこに優しく置く。


「後は何かすることある?」


「今香奈と二人で看病しとくから特に無いな。」


「えー、何か手伝わせて。あ、看病なら私もできるよ。」


「早苗に、看病させたら何するかわからんから却下。」


「えー。」


 蓮が早苗に諦めろと、言おうとしたが、「泰智君、こっち来て!!」と香奈の声が聞こえた。


「どうした?」と泰智は聞き返すと「一人目が覚めた!」と少し慌てていて「本当か?今から行く‼」と泰智は言って向かった。


「私達も行こう蓮ちゃん。」


「そうだな。」


 この村に来てから走ったり歩いたり少し忙しく全くファンタジー感が無い事に蓮は少し気分が下がる。


「大丈夫ですか?どこか痛みますか?」


 蓮と早苗が着いた時に泰智はその人に医者らしい事を言っていた。


「あ、あぁ大丈夫だ。」


 その人は頑張って声を出していたがその声は震えていた。


「そうですか。何があったんですか?」


「このエルカニア村は三日ほど前、国王軍に襲われたんだ。」


 ようやくファンタジーらしくなってきたなと蓮は思ったが少しワクワク感が湧き上がった。


「国の軍隊がなぜこの村を?」


「わからない。しかしなぜか大工や建築家が必要らしい。」


 ヤバイな俺狙われるなと蓮話を聞いていた。


「何でも、あるものを創るためだそうだ。」


「それで、国の軍隊はどうしたんですか?」


「あいつら、人手が足りないから村の人々を無理やり連れていきやがった。」


「あなたはなぜ連れていかれなかったんですか?」


「俺達は皆を救おうとして軍隊と戦ったがあっさり負けた。」


 その人は少し悔しそうな顔をしていたが蓮達に見せないよう堪えていた。


「それで、家の下敷きになっていたんですね。」


「そうだ、俺達は負けて家の中に閉じ込められて、家ごと爆破しやがった。」


 よく生きていたなと思ったが異世界だとそれが普通なのかと思ったが考えないことにした。

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