自分自身の縛り
「では、始めましょうか。」
ホロウは、さっきのクミと戦ってた用に視界から消え奇襲を仕掛ける。泰智はさっきの戦いと先読みでホロウが何処を攻撃するか予想する。そして、自分の考えを信じて左をガードするモーションに入る。
一瞬、左の隣の壁を蹴る音が聞こえ確信し腕と足に力を入れる。入れた瞬間にホロウの縦に振った鎌は、泰智の剣に当たりそのまま少し後ろに飛んだ。普段より反動が強く手が少し痺れた。
「おぉ、凄いね。普通の人がどうやってガード出来たの?」
「前に言ったと思いますが、先読みするのが得意なので。」
「ふーん。でも、次の攻撃は読めなかったね。」
「え?」
泰智は背後を見てみると、大きなドクロが口を開けて泰智を食べようとしていて、避けようと斜め前に派手に前転する。少し反応が遅れていたら食べられていた。
「あっぶね‼」
さっき自分が立っていた所を改めて見ると、石の床がポッカリ無くなっていた。後ろにいたドクロが石をボリボリ食べていた。
「余所見は厳禁だよ‼」
ホロウは避けるのを見計らって、鎌を横に一振りする。泰智は剣を地面に刺して鎌の攻撃を防ぐ。
「その剣固いね。」
ホロウはそのままぐるっと円を描くように周りその勢いで攻撃する。だが、その攻撃はジャンプして、剣を引き抜き距離を取る。
「……一つ聞きたいんだけど。」
「なんですか?」
「貴方、何故反撃しないの?さっき女子は攻撃しないって言ってたけど、それはどんな理由?」
「お転婆姫との約束です。俺はそのお転婆以外の女性には絶対に攻撃はしません。」
「それが、貴方を縛ってるものね。」
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