青き目
「それで、誰から私と戦うのかしら?」
クミの方を見ながらニッコリ笑った。クミは溜め息をつき、飛び降りた。
「分かりきった事を聞くな。」
パーカーのチャックを外し少し動きやすくする。
「今回はあの目、出してくれるのかな?」
「あの目?」
ホロウの言った目とは何なのか泰智は気になった。
「あまり使いたくないが、負けっぱなしだと使うしか手段ないかな。」
クミは、右手で目を一瞬隠し目を閉じていた。泰智には何しているのか気になったが、クミが目を開けると黒色ではなく青色に変わっていた。
「目の色が青だ。……あれ何処かで見たことが?」
少し考えると、ミクロを思い出した。ミクロの目も色が変わっていて、変わった瞬間、子供とは思えない戦闘力があった。それに近いものを感じた。
「じゃあ始めましょうか。一対一の勝負を。」
「……あぁ。」
その瞬間、二人は泰智の視界から消えた。消えた直後、壁が壊れたり柱が壊れたり色々と城の中が壊れていった。
「……凄いな~。二人ともさっきまで本気じゃなかったんだ。」
目に見えないが、土煙があった所を瞬時に見て次の土煙の所を次々と見ていく。そうしていると一瞬だがクミとホロウが互いに武器で斬りあっていた。
「俺もあんなスピードで戦いたいな。一様魔力であんな感じには出きるが。」
一人でそう考えていると、いつの間にか床に倒れて天井を見上げていた。何が起こったのか確認すると、クミが近くで倒れており、ホロウが膝をついて息が乱れていた。
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