その8
泰智視点。
「じゃあ俺も奥の手使うか。」
「奥の手?」
ナッキーはそう言って、泰智の反対の方に走っていく。
泰智は何やってんだ?くらいしか思ってなかったが、
「おらおら、こっちに来やがれ‼」
「絶対に罠だな。」
泰智はそう思ってその場で立ち止まってると、
ナッキーが泰智の視界から消えた。
「あれ?どこいきやがった?」
泰智はそう言って周りを見るが何処にもいなかった。
すると後ろから突然何かに蹴られた。
「ぐっ‼魔法で姿を消してるのか?」
次は右腕に激しい痛みが走る。
次に足、腹、腰などに痛みが走る。
「ち、これじゃあ人間サンドバッグだな。
決闘に魔法もありなんかよ。」
次の瞬間、泰智は顔面に回し蹴りを食らった。
泰智はガードもしてないので一メートルほど後ろに飛んだ。
「く、今のは結構効いたな。」
泰智は立ち上がるが顔面に、
回し蹴りをもろに食らったので、足元がふらつく。
「ち、消えるトリックがわからん。
(何でさっきからやつは喋らないんだ?
……一か八かでやってみるか。)」
泰智はそう言って、ポケットの中を探って、
あるものを出す。
泰智が攻撃を食らった瞬間、
それを勢いよく攻撃した方向にばらまく。
それが口に入ったのか突如そこから、
消えたナッキーが現れる。
「ぺっぺ‼何だこれ変なものが口に入った‼」
「そこだぁぁぁ‼」
ナッキーが現れた瞬間に今日一番の蹴りが炸裂する。
さすがにナッキーも慌ててガードをしようとしたが、
間に合わずに泰智の蹴りを食らった。
二、三メートルナッキーは後ろに飛んでいく。
「ゲホッ、何でバレたんだ?」
「お前が喋ってなかったからわかった。
多分お前が使った魔法は喋ったら消えるからだろ?」
「よくわかったな。普通は魔力を使ってやるもんだが、
これは相手から一定の距離で喋らなかったら消える魔法なんだ。」
「呪文とか言わずに使えるのかよ。便利だな。」
「そうでもないさ、これは1日一回の技だからな。
もう使えないぜ。
後はこれを使ってる間は武器は持てないからな。
持ったら即魔法は解けるからな。」
「ふぅーん、とりあえず立てよ。
今度は小細工なしでかかってこいよ。」
「ふん、いいだろ。
しかし、俺は知っているんだよ。
二刀流の弱点を‼
それは、その二本の剣でクロスしたときだ‼」
「へー、そうなんだ。
じゃあしなければいいじゃん。」
「……さて、どうやって倒すか。」
「馬鹿かこいつ?
まー、俺も一回やりたいことがあったんだよな。」
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