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塔の五階
四階は二階同様何もなくそのまま五階に上る。登り終えると屋外に出て、男が中央に階段を背にして座っていた。
「おい、そこのお前。」
キョウヤは少し詰め寄りそう問いかける。
「お前は誰だ?何故ここにいる?」
キョウヤの質問に対し男は何も反応がない。
「何とか言ったらどうなんだ?」
男はゆっくりこちらを振り替える。男の左顔半分が火傷で酷いことになっていた。そして、ボソボソとそう言った。
「……一ヶ月……位か。短かったな待つの。」
「一ヶ月?」
一ヶ月前というと蓮が飛んできた日と一致し三人は身構えた。
「一体何者だ⁉」
「敵でも……味方でもない……。ただ、恩返しをするだけだ。」
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