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俺達の冒険物語  作者: 梅松
ヒロ編
512/1019

塔の五階

 四階は二階同様何もなくそのまま五階に上る。登り終えると屋外に出て、男が中央に階段を背にして座っていた。


「おい、そこのお前。」


 キョウヤは少し詰め寄りそう問いかける。


「お前は誰だ?何故ここにいる?」


 キョウヤの質問に対し男は何も反応がない。


「何とか言ったらどうなんだ?」


 男はゆっくりこちらを振り替える。男の左顔半分が火傷で酷いことになっていた。そして、ボソボソとそう言った。


「……一ヶ月……位か。短かったな待つの。」


「一ヶ月?」


 一ヶ月前というと蓮が飛んできた日と一致し三人は身構えた。


「一体何者だ⁉」


「敵でも……味方でもない……。ただ、恩返しをするだけだ。」

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