その7
泰智視点。
「う~ん、やっぱり短剣の方が良かったかも。」
「おいおい、負けたときの言い訳か?」
「ふん、言ってろ。」
泰智はそう言って、ナッキーに斬りかかるが、
剣で受け流される。
そして、ナッキーは剣を左手に持ちか変えて泰智に斬りつけるが、
泰智は相手の手に重い蹴りをくりだす。
ナッキーは手に重い蹴りを食らって剣を離すが、
すぐに剣を取って間合いを取る。
「ち、やるな。」
「どーも。
でも、次はもっと重い一撃を食らわしてやる。」
「やれるもんならな‼」
そう言ってナッキーは、ポケットからナイフを取り出した。
それを、泰智めがけて投げる。
しかし、泰智が避けることなくナイフは違う方に飛んでいく。
「おいおい、飛び道具はありなのかよ。」
「決闘にルールもクソもねーよ‼」
「じゃあ剣を何個出しても?」
「何個剣を出そうが俺に勝てるわけねーだろ‼」
「じゃあ遠慮なく。」
そう言って泰智はもう一本剣を出して左手で持つ。
「うわ、二つ持つと結構重いな。
しかし、これで重さが平等になったな。」
「ふん、二刀流になろうが俺に勝てるわけねーだろ‼」
ナッキーはそう言って、
斬りかかってくる。
泰智は左手の剣で受け流して、
右手の剣でナッキーの左足に剣を振る。
ナッキーはそれをジャンプをして避けるが、
泰智は体をひねって、斜め上に斬り上げる。
さすがにナッキーはジャンプをしてるため
空中では避けれなくて泰智の剣を食らってしまう。
「ぐ、今のは効いたぜ。」
「そりゃ良かったぜ。
初めての二刀流だからうまく使えるか不安だったが。」
「な、初めてだと‼?」
「うん。(アニメとかゲームとかでよく一人で練習してたからな)。」
「ふふふ、お前を倒すのがますます楽しくなってきやがった。」
「そりゃどうも。」
蓮視点。
「さーて、泰智は無事に決闘に勝つことができるのか?」
「蓮ちゃん、それってよく言うプラグ?」
「早苗、プラグじゃなくてフラグな。」
「二人とも泰ちゃんを応援しないの?」
「それよりも観客が増えたような?」
「最近決闘やる人が減ったからあまり見れなくてね。
あ、泰ちゃんが仕掛けに言ったわ。
……剣は当たらなかったけど、蹴りは入ったみたいね。」
「あの状態から蹴りを入れる泰智もそうだが、
蹴りを食らったのにすぐに体制を直すナッキーも凄いな。」
泰智とナッキーの激闘に観客が歓声の声をあげる。
「いっけぇぇぇナッキーやれぇぇ‼」
「黒髪のやつも頑張れぇぇぇ‼」
「す、凄いですね。」
「やっぱりみんな激闘が見たかったのね。」
「泰ちゃんがんばれぇ‼」
「あ、剣二本目出した。
ついでにナッキーも仕掛けに行ったな。」
「おぉ、泰ちゃん凄いね‼
私だったらできないや。」
「早苗は一生無理。
事故る未来しかない。」
「……ねー、蓮ちゃん。
本当に泰ちゃん二刀流はおろか剣を持つのも初めてなの?」
「本人がそう言ってんだしそうじゃね?」
「うぉぉ‼すげぇぇぇ‼
生で二刀流使うやつ見るの初めてだ‼」
「あの黒髪のやつすげぇぇぇぇ‼」
「黒髪のやつもすげえが、
ナッキーも頑張れぇぇぇ‼」
「ナッキーもやり返せぇぇぇ‼」
「……二刀流て、本当に珍しいのですか?」
「珍しいも何も二刀流は超級スキルよ。
それも結構取るのにすごく難しいの。
右片手剣と左片手剣をそれぞれ達人級にしたあとにやっと使えるの。
……例外もあるけど。」
「それって?」
「それは、」
蓮はおねぇと喋ってると、周りから大歓声が聞こえる。
「蓮ちゃん蓮ちゃん‼
泰ちゃんがやられてるよ‼」
「え?」
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