異世界でのキャンプ
しばらく進むと、森が見えてきた。アリス達の話によるとここいら一帯は木々で生い茂っていて、迷いやすいという。それと同時に夕日が見えそこでテントを張ることにした。
蓮は、さっきと同様にテントを直していった。さっきより手際がよく三分で終わった。
「さっきより早いな。」
キョウヤは隣で蓮の作業を座って見ていた。
「何回もやってたらどれがどの部品か分かったから早めにできた。それより、水と食料どうするんだ?」
「その事なんだが、さっきテトが果物見つけたと言って森の手前まで走っていったよ。一様アリスも見に行ったから安心はできる。」
キョウヤは少し心配しながら言った。
「そうか。じゃあ俺はテトから貰った物で何か作るよ。」
「どんなの作れるんだ?」
「って言ってもな~、材料が少ないし釣竿位しか。」
「……でも役にはたつよな?川があったら魚は釣れるし、手では取れないものを引っ掻けたら取れる。どうだ?」
「そうだな。あ、そうだ‼」
蓮はアームを操作しノリを取り出した。それを見ていたキョウヤは驚き恐る恐る聞いてみた。
「な、なぁ、今どうやって出した?」
蓮はやべっと思い慌てて誤魔化そうとし思わず「し、知り合いから教えて貰った魔法だよ。」と言ってしまった。正直無理があるかな~と思ったが「そ、そうか?不思議な魔法もあるんだな。」と何とか騙せた。
釣竿を簡潔に作り、振り回さない限り壊れないことをキョウヤに伝えるのと同時にアリスとテトがリンゴと見たことない果物を持って帰ってきた。
「ただいま。まさかあの森でピップが実っていたとは。」
「ピップって?」
アリスとキョウヤは再び耳を疑った。
「貴方……本当に何も知らないの?それと何処産まれなの?」
「えっと……言っても知らないよ。ジャパンって所だよ。」
蓮の言葉に首を傾げる。
「確かに知らないわ?じゃぱんって何処かしら?」
「俺に聞くな。まぁ、国の違いだろう。」
アリスはまぁ、仕方ないかと言い蓮に説明した。
「ピップは物凄く甘い果物なの。でもね、面白いことに少し熟成したら果汁がアルコールになるの。何故アルコールになるのは今でも分からないな。しかしそれで作るお酒は物凄く美味しいの。えっと何だっけ?神様殺しのお酒もこれから作れるらしいの。でも、採りすぎた為もう自然で採れるのは無いと思ってたけどまだあったんだ。」
アリスは説明し終わると少し喜んでいた。
蓮はアリスの話を聞いて、料理したら美味しいのかなと団長にあげたら喜ぶだろうなと思った。
「じゃあ今日の食料は問題ないな」
「だね。後は心配だから見張りとかどうする?仮にも森だから何がいるのか?」
「なら、二人で見張って二時間か三時間交代しよう。それでどうだ?」
蓮とアリスはそれで言いといった。テトは口にリンゴを頬張りながら「いいよー」と言った。
「じゃあまず俺と蓮が見張るよ。それで良いか?」
「問題ない。」
その後、一時間ほど果実を食べながら夜を迎えた。
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