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俺達の冒険物語  作者: 梅松
ヒロ編
489/1019

訓練兵の1日 ~午前~

 訓練兵の朝は早い。


PM 4:30


 この時間帯になると訓練兵は一斉に起きる。その訳は、時間厳守のルールがある。一秒でも遅れると、連帯責任で追加の訓練が行われるからである。他にも訓練中の私語禁止、サボりは二時間ほど無数の丸い石の上で正座等、そんな恐ろしいペナルティを恐れて全員二十分前行動が身に付く。


「(くっそねみぃー。でも、またみんなを連帯責任させるのはなー。)」


 蓮は、個々に来て二日目で一回遅刻し、連帯責任で追加の訓練があった。回りは「しゃーねーよ。次は頑張れよな。」と言ってくれたが、蓮自信は罪悪感が半端なくあった。三日目にはもう遅れることはなかったが、睡眠不足で一回倒れかけた。


「お、今日も起きれたか。」


 身だしなみを整えていると、蓮の隣で寝ている青年は蓮にそう言った。


「前はすみませんでした。」


「まぁ、俺も三回ぐらいやったし、一回ぐらいはどうってことはないよ‼」


 その前に青年ははっはっはっと言って、食堂の方にいく。


 PM 5:00


 午前五時には、全員寮から出てきて、広い食堂で一斉に食べる。勿論、ここも時間厳守である。それと、何らかのトラブルがあろうとも時間内に食堂に入らなければ、昼まで何も食べられない。

 ちなみに今日の朝食は、パンにシチュー、サラダに水(おかわりは自由)だが、美味しいときと美味しくないときがたまにある。


「はぁ、泰智や香奈さんのの作る料理が恋しい。」


 パンを食べながらそう呟いた。それを隣で聞いていたテトは少し気になり聞いた。


「へー、その二人の料理ってどれくらい美味しいの?」


「店出せるぐらいのレベル。」


 それを聞いてテトは目を輝かせる。


「じゃあ今度その二人に頼んで作ってきて‼」


「分かった。ってもう時間ない‼」


 PM 6:30


 食事を済まし、訓練服に着替えそれぞれ自分の練習区に移動する。移動し、縦横十列に並びしばらくして教官が現れる。


「全員いるな‼……よし、午前の訓練内容を説明する‼一回しか言わないからちゃんと聞け‼」


 午前の訓練内容は、体力作りでランニングだ。しかし、ただのランニングではなかった。時間制厳が五時間で、足と手に七キロの重りを付け、各練習区を十周するという内容だった。各練習区を10周すると、十分休憩ができる。ちなみにこの時間内にクリアできなかったものは腕立て、腹筋、背筋を百回の二セットだ。

 全員重りを付け、十分毎に十人ずつ走らせる。蓮は最初から三番目だった。


「……よし、三列目‼走れ‼」


 教官の指示で三列目は一斉に走る。いざ走ってみると足をあげるときと下げるときが思ったより負荷が掛かる。最初に走っていた列の一人は少しよろけたり立ち止まったりしていた。


「思ったり足が上がらない‼」


「大丈夫かレン?」


 同じ列にいたキョウヤやアリスは重りなど付けてないように走っている。二人は、普通の訓練兵より三キロ増していて、各重りが十キロ位まで重い。そのはずなのに二人は難なく普通に走っている。


「す、すげぇ。」


「私語はあんまりできないが、取り合えず頑張れよ‼じゃあ俺は先に終わらせるわ。」


 キョウヤは、ペースを上げあっという間に五週半の差をつけられた。アリスも「私も先に終わらせて見とくね。」と言ってキョウヤと同じくペースを上げた。


「やっぱり、何年もやっていると慣れるのかな?」

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