教官に挨拶&説明
三人は難なく教官の部屋の前に着いた。
「言い忘れてたけど、教官の部屋入口で一礼して、中に入り敬礼して待機したきゃダメよ。分かった?」
「分かった。……ちなみにそれを忘れるとどうなるの?」
「しばらく訓練の時間が伸びる。前に誰かが忘れて二時間ほど伸ばされたらしいわ。」
それを聞いて蓮はゾッとした。アリスは「忘れなければ良いわ。」と蓮に言って安心させた。
そして、アリスはドアをノックして「教官‼第145訓練兵のアリスです‼」と言い、キョウヤも続いて「同じく第145訓練兵のキョウヤです‼」と言った。中から入れと聞こえた。二人は蓮を見て、「良い?一礼して敬礼して待機よ?」と言う。蓮は頷いた。
ドアを開ける。三人は、部屋の前で話してた通り直ぐに入口で一礼して、中に入り敬礼して待機する。中は奥に机と椅子しかなくそこに教官らしき男がこちらに向き座っていた。
「アリス君、キョウヤ君。今回はどんな用事かね?」
少し年老いた教官らしき人は少し蓮を見て二人に問う。
「実は、隣にいるレンという人は魔王軍の幹部に仲間を捕らえられ救出したいと言ってここでしばらく修行さしてもらいたいと言ってます‼」
所々変えられてるなと思いつつ蓮は思った。
「それで、私とキョウヤが彼の面倒を見つつ修行さしたいんですが‼」
それを聞いてキョウヤは「えっ?」という顔になったが、堪える。
「なるほど。取り合えずレン君に質問良いか?その幹部の名前は?」
「ひ、ヒロと名乗ってました。」
教官の質問にドキッとしたが、焦らず名前を言った。
「ヒロか……。確かにあいつは性格は無茶苦茶だ。仲間を助けたい思いは分かった。」
「知っているんですか?」
「一度戦ったことがあるからな。
それはそれとしてここで修行の件だが、別に良いぞ。但し、理由がどうあれ特別扱いはしないぞ。それと二人とも、言った限りはしっかり面倒を見ろよ。それと、レンの修行メニューは二人と同じ奴にする。以上だ。」
意外とすんなりとここでの修行の許可を取れた。
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