その17
「そんなことがあったのね。やはり家に置いとくのは危険かしら?」
翌日、帰ってきたサーヤに昨日起きたことを話た。泰智と早苗を除いて。
「でもまぁ、貴方達がいて助かったわ。」
「それより一つ聞いていいですか?」
蓮は昨日の会話が気になりサーヤに聞くことにした。
「何かしら?」
「泰智が湖に入ったときに誰かの声を聞いたらしいんです。プトラもそんなことを言ってました。何か知りませんか?」
お茶を飲みあらたまって言う。
「あたしも余り詳しくないんだけど。古い書物には守り神って話だわ。最も武器だけとは限らないけど。」
「守り神か……。」
「他にも精霊の説もあるけど、正直分からないわ。」
「そうですか。ありがとうございます。じゃあ俺達は帰ります。」
「あ、待って。もしよかったらだけどフウも連れていってくれない?」
サーヤの言葉に四人は驚いた。
「ちょ、姉さん⁉」
フウは誰よりも驚き慌てる。サーヤはフウを無視して進める。
「この子、本当は友達と旅に行きたかったんだけど私のために残ってくれたのよ。今誰も村に居ないでしょ?実は一週間前に私達以外国に行って冒険者の手続きしてるの。子はそこで二週間勉強、親はそれを見届ける義務があるの。」
確かにこの村に来てから誰も居なかったなと改めて蓮と香奈とコウは思った。
「だから、みんなが良かったら連れていってくれない?私も実はしばらく里に戻らないといけないのよ。これと一緒に。」
サーヤは昨日見せてくれた武器や技の書かれた紙の入ってる木箱を机に出す。
「俺と香奈は大丈夫ですけどコウは?」
コウを見ると、少し嫌そうな顔をするが何か思いついたのか少し悪い顔になる。
「どっちでも。強いて言うならまだ決着つけてないから来てくれるのなら助かるけど。」
少し挑発してコウは言った。
「おーおー言ってくれるじゃないか。そんなに言うのなら決着つけようじゃないか‼表出ろ‼」
軽い挑発にのり二人は立ち上がる。
「やってやろうじゃないか‼」
コウとフウはそのまま表に出ていき能力を使ったバトルが始まる。
「というわけでフウをよろしくね。」
「分かりました。少し心配ですが。」
しばらくし、蓮達はサーヤに別れを告げて村に帰った。
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