その12
「ただいまー。」
三人は家に戻ると、窓の外を見ていた香奈はこちらに向く。その隣で、こころがうとうとしていた。
「お帰り、見てたよ。最後物凄かったね。」
「もうあれは雪合戦じやあねよ。」
蓮は鼻で笑った。
「まぁ、楽しかったから別に良かったけど。」
泰智は横になる。
「……そう言えば泰智君。相手のこころ読めるんだよね?あの時、何故片目で見てたの?」
「うん?あー、両目で見ると物凄い酔いがくる。まともに見れない。片目だと安定する。使うときだけこの本を開いて手をそのページに置いて使う。」
ストレージからミチに貰った本を机の上に置いた。
「そう言えばさ、コピー&アップって前言ってたけど、確か手を直に触れると相手の昔の記憶を見れるんだっけ?」
「うん。ちなみに蓮が俺に触れてる状態で違う人の記憶を読むと一緒に読めるよ。それがどうかしたの?」
蓮は少し溜め息を漏らし言った。
「……それでこころの記憶読めよ。それで居場所とか分かるだろ。それに閉ざしてるっていっても覗けば分かるだろ。」
泰智は静かに立ち上がり蓮の肩に手を置き。
「その発想は無かった‼」
「普通一番で気づくと思ってたけどそうでもなかったな。」
蓮は泰智の自由さに呆れて呟いた。
「基本大事な事以外忘れるので。」
軽く手首を動かして、こころの前に移動する。
「全く、お前の事だから俺も一緒に覗く。香奈さんと早苗は?」
「それでこころちゃんの居場所が分かるんだったら私も覗く。」
「ちょい興味がある‼」
三人は泰智の肩に手を置き、うとうとしてるこころのおでこに泰智はそっと触る。
「よし、じゃあ泰智よろしく‼」
「はい。」
魔法を発動させると、全員眩しい光に包まれた。
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