その45続
クロエパート
「さて、この辺なら良いだろ。
え~と、名前なんだ?」
クロエは敵を案内し名前を聞く。
「ペンスと言うものだ。
名のなら無くても知ってる。
半人解放軍の団長、クロエ。」
ペンスと名乗る女は少し距離を取る。
「おぅふ、私の名前知られてるのか。」
「まぁそんなことはどうでも良い。
お前を倒せば些細なことだ。」
「安心しろ……そんなこと言えなくなるぞ
一撃でお前を沈めるから。」
それと同時にクロエの目は
獲物を仕留めるようにペンスは感じた。
「さすが鬼の血を引いてることはある。
目付きが遠くでも分かるよ。」
ペンスは右手を握りしめ構える。
「なら、始めようか。」
しばらく二人は睨みあったが
近くの民家が崩れると同時に
ペンスはクロエに目掛けて走り出す。
「(この鬼、隙が有りすぎる。
まるで避けたり受け流したりする気がないぞ。
……だが、倒せばそんなのは些細なことだ‼)
死ね鬼よ‼」
ペンスはクロエの顔面に重い一撃を入れようとする。
しかし、それを最小限の動きで避け
ペンスの腹部にクロエの本気の拳を入れる。
「うっ‼」
それを食らったペンスは腹を押さえてそのまま痙攣する。
「……本当だったら顔面に入れてるところだが
私が本当にムカついたのはあの男だけだ。
お前はそれで勘弁してくれや、じゃあな。」
クロエは頭を軽く掻きながらその場を後にした。
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