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俺達の冒険物語  作者: 梅松
フェンディル王国編
38/1019

その3

 食事を終わって(スイーツは来てない)、一息ついたところで早苗は言った。


「ねー、みんな。」


「なんだ早苗?」


「今、大事なことに気づいた。」


「ん?何か忘れ物でもしたのか?」


「私達、何しにここに来たんですか?」


 早苗の発言に、俺達は思い出した。早苗はアホの子だと。


「え?どうしたの?わかった‼みんな忘れてたんだね‼?」


 蓮は席をたって、早苗の後ろに立つ。


「どうしたの蓮ちゃん?」


「お前は少しは話を聞けぇぇぇ‼」


そう言うと、蓮は早苗にグリグリ攻撃をした。


「キャァァァ‼痛い痛い痛いいたいいたいいたいイタイ‼ちょっと、イタイ‼蓮ちゃんイタイ‼助けいたたたた‼」


「いやぁー、このコーヒー美味しいな。」


「そうだね。」


 泰智と香奈はコーヒーを飲み見なかったことにする。


「そんなこと言わず、いたいいたい‼助けてぇぇぇ‼脳‼脳が無くなる‼」


「もともとねーだろ‼」


「キャァァァ‼ヘルプ‼ヘルプゥゥゥゥゥ‼」


数分後。


「反省したか?」


「はい、大変申し訳ございません。ていうか、私全然そんなの聞いてないよ⁉」


「ウズルさんやキドさんの話を聞いてないのか?頼まれただろ?この手紙とこの箱。」


蓮は早苗にウズルさんから渡してくれと頼まれた箱と、キドさんに渡された手紙を、早苗に見せた。


「あー、そんなことがあったような。」


「手紙は後回しにして、まず箱を渡そうぜ。……おい、いい加減コーヒー飲むのやめろ。」


蓮がそう言うと、二人はティーカップを置いた。


「そう言えば、それ誰に渡すんだ?」


 泰智は上の空を見ながら聞く。


「加治屋のメイシャという人に渡せばいいらしい。ちなみに加治屋の名前は文丸武具店だそうだ。」


「……文丸て、日本人か?」


「さぁ?そこはわからん。とりあえず後は歩きながら説明する。」


「そうか。」


「じゃあ行きましょうか。早苗行くわよ?」


「待って‼食後のデザートがまだ来てない‼」


 早苗は泰智に迫り、目でも訴える。


「香奈が出ようとしたのに何故俺に迫る。わかったから。そんなに顔を近づけるな。」


「えへへ、やっぱり泰ちゃん優しい。」


 早苗は、席に座り直した。


「そうか?俺から見ると泰智は普通だと思うぞ?」


「フッフッフッ、甘いね蓮ちゃん。」


「……何が?」


 また話が長くなることを確信した。


「実はこう見えて泰ちゃんは、」


「おまたせしたしました。ドーナッツとゼリーです。」


 早苗が言う前に店員が食後のデザートを持ってきた。


「あ、ありがとうございます。じゃあいただきますか。」


「まってーい‼まだ話は、」


 蓮は早苗の話を聞く前に食べようとしたが、早苗が手を抑えて食べさせないようにする。


「はいはい、ドーナッツ食べた後に聞いてやるからとりあえず座れ。」


「はーい。」


早苗は座ってドーナッツを食べる。蓮はチョロいと思ってドーナッツを食べる。

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