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俺達の冒険物語  作者: 梅松
村復興編
35/1019

その28

これで村復興編が終わります。

「うへぇぇぇ……こんなにケーキが。」


早苗は寝言を呟きながら寝ていた。


「うへぇぇぇ、もう食べ、」


ゴン。

鈍い音が響く。


「う、うーん?

ふぁー、よく寝た。

あれ?何してたんだっけ?

まぁいいや。もっかい寝よ。」


そっと目を閉じる。

そのあとドタドタという音が響く。

そしてドアが強く開く。


「早苗‼早苗起きろ‼

大変だ‼」


蓮ちゃんの声が聞こえる。


「何蓮ちゃん?

あぁ、そうだった。」


「早くこい‼」


「おはよう。」


「そうじゃねーよ‼

今はふざけてる場合じゃあない‼

泰智がいない‼」


「もしかして、おそよう?」


「……早苗、怒るぞ?」


「ごめんなさい。

すぐ出る。」


「俺はその間に香奈を起こしてくる‼」


「……ていうか、

ここ泰ちゃんの部屋じゃないね。

まぁいいや。」


早苗はすぐに着替えてドアを開ける。


「おっ待たせー。」


「早苗、今何時だ?」


「え~と、五時半だよ。」


「うん、そうだよな。

そこはいい。

問題はそこじゃない。

今何日だ?」


「え~と、ちょーと待ってね。

……え~と、6月10日だよ。」


「そうだよ。俺らは3日も寝てたんだよ。」


「ふぅん。」


「いや、慌てろよ‼

こんなに寝てたんだぞ‼」


「焦ったって何も始まらないぞ☆」


「……最後の星がいらなかったな。」


「気にしちゃ駄目。」


「それより香奈が出てこないな。

返事もないし。」


「へー、じゃあもうちょっと寝よ。」


「寝るな‼」


「ていうかここに香奈ちゃんはいるの?」


「この家の二階は部屋は四っつの部屋しかないし、

香奈の部屋は泰智の部屋の隣だ。

だからここにいる。」


「騒がしいわね。」


香奈の声が聞こえるが、

部屋の中じゃなくて、

階段の方から聞こえてきた。


「どうしたのそんなに慌てて?」


「泰ちゃんがいないの。」


「え?その部屋にいるんじゃあないの?」


「ここは香奈の部屋だぞ。」


「え?

じゃあこの部屋は?」


「泰智の部屋だぞ?」


「そ……そうなの?」


「れーんーちーゃーん?」


「な、なんだよ。」


「さっき、

この部屋にいるって、

断言してたよね?」


「……。」


「カッコつけてたよね?」


「…………。」


「どうなの?」


「あぁ、そうだよ‼

間違えました‼

俺のミスです‼」


「よろしい。」


「泰智君、多分外じゃない?

さっき一階に行ったけど、

いなかったわよ。」


「よし外に出るか。」


すぐさま階段を降りて玄関を開けると、

泰智とキドさんがいた。


「お、みんなおはよう。」


「蓮君達おはよう。」


「お、おはよう。

じゃあねーよ‼

心配かけんなよ‼」


「こっちも言うが、

せめて寝るんだったら、

自分の部屋で寝ろ。

運ぶの大変だったんだ。」


「それは悪いな。」


「泰ちゃん、どうやって運んだの?」


「言わせんな。」


「言ってよ。

言わないと、」


「わかった‼

わかったよ‼

言うよ‼」


「素直でよろしい。」


腹黒いと思った四人であった。


「早苗は抱っこで運んだよ。」


「へー、軽かった?」


「ものすごく軽かった。」


「良かった。」


「それより話を、」


「ちなみに香奈ちゃんは?」


「きゃあー‼

言わないで‼」


「……抱っこだよ。」


「本当は?」


「お姫様抱っこです。」


「泰ちゃんやるぅ‼」


泰智は少し恥ずかしく言った。

香奈は顔を赤くして横に振っていた。


「それより、話を戻すぞ。

泰智、もう大丈夫か?」


「おかげさまで。」


「そりゃ良かった。

それで、何でもう外に出てるんだ?」


「シャバの空気が吸いたくて。」


「お前はヤクザか?

また熱がでたらどうする。」


「いやぁー、何日も寝てたから。」


「まぁ、元気で良かったよ。」


「話はまとまったかい?」


キドさんは聞いてきた。


「はい。」


「君達に頼みがある。」


「他に何かあるんですか?」


「いや、君達のおかげで村は戻った。

これはある人に届けて欲しいんだ。」


「わかりました。

どこに届ければいいですか?」


「フェンディル王国のガルガス王に渡してくれ。」


「わかりました。

よーし、明日出発だー‼」


「イエーイ。」


蓮と早苗は張り切っていたが、

泰智は妙な胸騒ぎがあった。


「…………。」


「泰智君、考え事?」


「うん、まー、あってる。」


「あんまり無茶しないでね。」


「わかってるよ。」


こうして、次の目的はフェンディル王国に決まった。


その夜。


「いやー、異世界って感じだな。」


「そうだな。」


蓮と泰智は屋根の上で寝そべりながら夜の空を見る。


「な~泰智。」


「うん?」


「俺の能力ってさ。」


「うん。」


「考えたらさ異世界であんまり役にたたなくね?」


「……まぁそうだな。

物作るのと建築だもんな。

正直役に立つのか?」


「だよな~。

そう考えるとあいつの言ってた当たりは本当なのかな?」


「まぁ少なくとも悪い意味では当たりだろうな。」


「ですよね~。」


「でも面白いじゃん。」


「そうか?」


「俺は少なくともそう思うよ。

異世界に来てそういう能力持って冒険するとか

何が起きるか分からないじゃん。」


「……そういってくれると嬉しいよ。」


「まぁその能力がどういった風に役に立つか分からんが

期待してるよ。」


「期待されました。

さて、寝るか。」


「そうだな。

明日から冒険か~。

楽しみだ。」


「俺も楽しみだ。」

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