その12
「どうやって倒すか……。」
蓮は慎重に蜘蛛との間合いをとる。
蜘蛛は蓮の方をじっと見ている。
「考えろ……考えろ……。」
考えていると蜘蛛は蓮に目掛けて糸を飛ばしてきた。
蓮はサイドステップで避ける。
「やっぱり待ってくれないか。
しかしどうやって壁にいる敵を倒す?
……香奈、今炎の魔法って使えるか⁉」
「え、うん出来るよ‼」
「なら、次あいつが糸を出したとき炎をあいつに飛ばせるか⁉」
「出来るよ‼」
「よし、これならいける‼
なら、合図だすから準備しといてくれ‼」
蓮はそういって蜘蛛に徐々に近づいていった。
香奈は言われた通りに詠唱を始めた。
「(早く糸を飛ばしてこい‼)」
そう思っていると蜘蛛は糸を蓮に飛ばしてきた。
蓮はそれを回避してここだと思った。
「香奈今だ‼」
「ファイヤーボール‼」
香奈の手から炎の玉が蜘蛛目掛けて一直線に飛んでいった。
蜘蛛はそれを見て急いで糸をボール目掛けて飛ばしたが
糸は燃え落ちてそのまま蜘蛛に直撃した。
蜘蛛は苦しみながら落ちてきたがまだ生きていた。
そこを蓮が斧で足を斬り落とし止めの一撃を蜘蛛に放った。
蜘蛛はそれ以上動かなかった。
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