その26
「それもそうだな。
それだけじゃあ心細いもんな。」
「それより早く帰ろう。
雨が降るよ。」
「早く寝たい。」
村についたときにある少年が近づいてきた。
「あ、お兄ちゃん。」
「君は?」
「ウズルのおっちゃんが探してたよ。」
「ありがとうな。」
「じゃあまたね。」
「また明日。」
「うん。
お兄ちゃん、お姉ちゃん達また明日。」
ウズルさんの家に向かって、
歩いていくと偶然ウズルさんにあった。
「ウズルさん、どうしましたか?」
「おー、探したよ。
実は頼みたいことがあるんだ。」
「何ですか?」
「実はこれを、
フェンディル王国にいるある人に
届けてくれないか?」
「すぐですか?」
「いや、すぐとは言わん。
君たちが王国に行くときでいい。
それをある人に渡して欲しい。」
「わかりました。」
「ありがとう、
助かるよ。
明日から忙しくなるから寝るわ。」
「それじゃあまた明日。」
「じゃあまた。」
ウズルさんと別れたあと俺たちは新しく建てた家に向かった。
「あぁ、先に寝といて。」
「どうしたんだ泰智?」
「まだやることあるから。
用があるなら診療所にきて。」
「わかった、じゃあ。」
「はい、お休み~。」
「じゃあね泰ちゃん。」
「お休みなさい泰智君。」
「また明日ね。」
翌日。
「ふぁー、よく寝た。
さて、今日も建てるか。」
家の外に出るとキドさんが家の前で待っていた。
「おはようございます。キドさん。」
「おはよう。早く準備してくれよ。
もうみんな作業してるぞ。」
「え?」
周りを見てみると、男の人達が屋根や木の加工などしていた。
「キドさん、これはいったい?」
「みんなが早く村を復興したい思いで朝からやってる。
それに、君たちのおかげでもある。」
「何でですか?」
「君達が村を復興の手伝いをしているのが第一の理由。
みんな昨日の家を見て頑張ろうと思ったんだ。」
「そうなんですか。」
「おい、蓮、遅いぞ。」
「泰智。」
「彼は昨日からやっているんだ。
もう何日も寝てないのに。」
「よし頑張るか‼
泰智が頑張ってるのに俺が頑張らないでどうする。
早速やるか‼」
それから一日中村の人達と頑張って村を復興した。
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