その124
翌日。
「……あれ、いつの間に寝てたんだ?」
泰智は目を掻きながら起きる。
「お、やっと起きたか。」
蓮はストレッチをしながら泰智に言った。
「蓮、今何時?」
「8時だ。」
「ならまだ寝れるな。」
「おいおい寝るな。
今日でもう帰るんだから。」
「あ~、今日だったね。」
「ほらさっさと着替えろ。」
「へーい。」
1分後。
「ほい、着替えた。」
「相変わらず早いな。
じゃあ図書室行くぞ。」
蓮はドアを開けて図書室に向かう。
「わかった~。
……石握りしめながら寝てたのか。」
泰智は石をポケットに入れて部屋を出た。
図書室。
「すいませんお待たせしました。」
「あ、蓮ちゃんたちが来たわね。」
おねぇは読んでた本を閉じこっちを見る。
「すいません、こいつがまだ寝てたもんで。」
「……少し体がだるい気がする。」
「気のせいだ。」
「旦那旦那。」
エリが蓮に近づき小さい声で話す。
「何だエリ?」
「兄貴が女子になったって本当ですか?」
「髪の毛が伸びただけだ。」
「……ナッキー嘘だったじゃないか。」
「あれ~おっかしいなー。」
「こいつらどんな情報を聞いたんだ?」
「……話はそこまでにしてくれる?」
階段からミチが少し眠たそうに降りてくる。
「あ、ミチさん。」
「全く……こんな朝から帰らなくていいでしょ?」
「ごめんね。
後でお礼するから。」
「お礼はいいから本を返して。」
「さっ、みんな帰るけど準備いいかしら?」
「話をすり替えるな。」
「……ミクロちゃん達は?」
泰智は回りを少し見渡す。
「ここにいるよ。」
後ろを向くといつの間にかミクロ達がいた。
「……ビックリした。」
「全然驚いてないでしょ?」
「正直言って驚いてない。
次会うときもうちょっと工夫するんだな。」
「むぅ~。」
「ミクロ、少し落ち着きなさい。
……この度は色々とありがとうございました。」
ミユはみんなに向けてお辞儀する。
「あー、そんなかたっくるしいのいいから普通でいいよ。」
「泰智君、仮にもこの国の女王よ。」
「へー、そうなんだ。
まぁ、俺らの前では普通でいいんじゃね?」
「そ、そういうものなのでしょうか?」
「あ、そうだ渡すものがあった。
ほい誕生日おめでとう。」
泰智はマキと同じ動く人形をミユに渡した。
「こ、これって。」
「昨日ミクロが爆発したから変わりのやつだよ。
そいつも動くよ、後名前も付けてあげてね。」
「……あ、ありがとう。」
「お姉ちゃんと一緒だ‼」
「じゃあ姉妹仲良くしろよ。」
「あ、お兄ちゃん達に渡すものがあった。
ちょっとだけ待ってて。」
ミクロはそういって走って図書室から出た。
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