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その113
泰智視点。
十分前。
「……まぁ、これぐらいあれば足りるだろう。」
泰智は表通りから出てきて公園のベンチに座る。
「マスター何買ったのですか?」
プードの中からマキが顔をひょっこり出し泰智に聞く。
「小麦粉とか薄力粉とか卵とか色々買った。
後は布と綿と糸を買った。
昨日完成した人形が木っ端微塵になったから
新しいの作らないと。」
「マスターは優しいですね。」
「そうか?
それよりこれらはこのアームに入るのか?」
泰智はアームをいじっていると後ろの時計塔の方で
何か動く気配がする。
「……誰かいるな。
マキフードから出るなよ。」
「分かりました。
後マスター、食材とかはアームのストレージに入りませんよ。」
「なるほど、まだ知らないことが沢山あるな。
……とりあえず移動するぞ。」
泰智は時計塔の後ろの方を見ると上に上がる階段を見つけた。
「誰か上ったのか?
……そういえば昨日のあの件のことも気になるし上るか。」
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