その92
ミユの部屋の前。
「お嬢様、ドアをお開けください‼」
ユミはノックして聞くが返事がない。
「様子はどうユミ?」
廊下からミチを先頭に蓮達がやってくる。
「それが……全く反応が無いんです。
ドアノブを捻っても開きません。」
「鍵が掛かってるのなら合鍵とかで開かないんですか?」
「残念ながらこの部屋の鍵はお嬢様しか持ってないんです。」
「なら、無理やりこじ開けるしかないですね。」
「シュリ、それも良いかもしれないが
あんまりそんなことをすると
むしろますます話を聞いてくれないんじゃないか?」
「う~ん、ならどうしましょうか。」
その場の全員が考えていると
ふらつきながら泰智がやってくる。
「……お、お前ら病人を置いていくなよ。」
「あ、わりぃ。
それより泰智このドア開ける方法を考えてくれ。」
「うん?
それなら簡単だよ。」
「え?」
「こうやるんだよ。」
ミユの部屋の中。
「……。」
ミユはベットの上で三角座りをしていた。
するとドアの方で何かキュピキュピと音がする。
そしてドアが揺れガチャという音がする。
ユミはドアを見るとドアが外されて
泰智が入ってきた。
「よ、お邪魔します。」
「どーいう開け方よ‼」
「だって……お前開けてくれないもん。」
「もし開けようとそっちに行ってたら
ドアの下敷きになっていたわよ‼」
「ハー、泰智に任せるんじゃなかった。」
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