その87
爆発が終わりしばらく静寂が続く。
「ふぅ、危ない危ない。」
煙の中からミクロが出てくる。
「直接食らったけどまだ動ける。
でも、私の勝ちね。」
ミクロがそう言って蓮達に近づこうとすると
何かが足に当たる。
「うん?」
足元に視線を合わせると
さっきの爆弾人形がミクロを見つめていた。
「な、いつの間に背後に‼」
ミクロは思わず腰を抜かす。
「(全部爆発したつもりなのに。
不味い、さっきの爆発で両腕とも
負傷して爆発や破壊も出来ない‼)」
人形はミクロに近づく。
「(このままじゃあやられる‼)」
ミクロは目を瞑る。
「コンニチハゴマスター。」
「……え?」
「コレカラヨロシクオネガイシマス。」
その人形は両腕を大きく広げて挨拶する。
「……こ、こんにちは。」
「ヨロシクネ、マスター。」
人形はニコニコしながら両腕をパタパタする。
「か……かわいい‼
何これかわいい‼」
ミクロはその人形を抱き上げ笑顔になる。
「……あー、死ぬかと思った‼」
本の中から蓮が出てくる。
「また……死ぬかと思った。」
ナッキーも本の中から出てきて頭を掻く。
「ふぅ……何とかなったか。」
泰智は起き上がり本棚にもたれ掛かる。
「泰智、あれどうゆうことか説明して。」
「戦って勝てないのなら戦意喪失させればいい。
ほら、子供って何かとかわいい物に夢中になるだろ?
それでマキと同じ人形を使った訳けさ。」
「なるほど。
確かに俺たちじゃあの子は止められないからな。
それよりミチさんはどこに行った?」
「ごめんねみんな、身の危険だと思ってテレポートした。」
突然蓮の隣にミチが現れた。
「まぁいいですよ。
それより疲れた‼」
感想や評価、ブグマよろしくお願いします。




