その22
蓮、早苗パートです。
「じゃあ俺は、あの森にもっかい行くわ。」
「俺はまだやることあるから、
行ってらっしゃい。」
「私もまだ疲れがあるので。」
「実は私も、」
「お前はちょっとこい。」
「え~、まぁあそこにまだ用事があるから行くけど。」
……てな訳で現在森の中だが。
「また迷った。」
「蓮ちゃんて、方向音痴?」
「いや、それはないが。」
「じゃあ何で迷ったの?」
「前来たときと全然道があってないんだよ。」
「ふぅーん?」
「少しは信じろ。」
「おや?蓮くんに早苗ちゃん。」
「おー、マガザさん。」
「こんにちは。」
「どうして森に?
とりあえずついてきて。」
マガザさんの後をおうと見慣れた景色が広がった。
「いやー、懐かしいね蓮ちゃん。」
「昨日だがな。」
「とりあえず中へ。」
「あ、失礼します。」
「…色々聞きたいんだが、どうして森に?」
「木のお礼と一本だけ不思議な木があるんですよ。」
「…もしかすると奇の苗木かもしれん。」
「奇の苗木?」
「あぁ、まれに一本だけ不思議な木の苗が生えるんだ。
それは、どの木よりもでかく長く成長するんだ。
だが、木を切ることはできん。」
「それは何故?」
「その木は寿命がくるまで絶対に
どんなことがあろうと折れない木なんだ。」
「それじゃあずっとあのままなんですか?」
「そうでもない。
あの木が命がつきる瞬間、
永遠の木の苗をまくんだ。」
「なるほど…わかない。」
「じゃあ何故言った?」
「そう言うわけだ。
その木は後数百年しないと折れないぞ。」
「わかりました。
後ひとついいですか?」
「なんだ?」
「前来たときと道が違うんですが?」
「あぁ、それは
侵入者対策として毎日変わっとる。
もしまた来るのだったら、
見張りにお主らなら通せと言っとく。」
「ありがとうございます。」
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