その18
三時間後。
「ふぁー、よく寝た。」
「おそよう。」
泰智が変なこと言う。
「何にそのおそようって?」
「遅いおはよう、訳しておそよう。」
「意味わからん。」
「とりあえずご飯だ。」
「あー、うん。
……早苗達は?」
「違うところで寝てる。」
「そうかい。」
「下降りて待っていて、
あいつら起こしてくる。」
「はーい。」
「…何か子供っぽいな。」
「うるせー。」
俺は階段を降りてリビングの椅子に座る。
「お、起きたか。」
「よく眠れたか?」
「キドさん、ウズルさん。
よく眠れました。」
「それは良かった。」
「…………。」
(ヤバイ。話す内容がない。)
「ん?君を起こしに言った泰智君は?」
「早苗達を起こしに行きました。」
「そうか。」
「……。」
(話が止まってしまったぁぁぁ。)
「あ、あの。」
「何かね蓮くん。」
「あの、この村のこと話してください。」
「別にいいが、なぜ?」
「実は気になることが、」
「おっそよう、蓮ちゃん‼」
「今は夜だ静かにしろ。」
「はーい。」
「こんばんはです。」
「こんばんは。」
「さてと、今から作るからちょっと待って。」
「えー、作ってないの?」
「寝てたお前と違って俺は色々してたからな。」
「ぶぅー。」
「拗ねてもなんもないぞ。」
「たーいーちーゃーん、
はーやーくー。」
「じゃあお前が作れ。」
「私料理できなーい。」
「はいはいわかったよ。」
「そう言えば、さっきなに話してたんだ?」
「この村のこと。」
「へー、何で?」
「おんなじこと言われた。
ちょっと気になってな。」
「特になにもないが、歴史に詳しい村長に聞いた方がいい。」
「え?キドさんが村長じゃないのか?」
「私は村長じゃない。」
「確かに言ってないな。」
「キドさんは村の副村長だ。」
「たいして変わらない気が。」
「いっちゃダメ。」
「まーその話は後だ、
まずご飯を食べよう。」
「わーい。」
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