その17
俺達はしばらくして、森を後にした。
「いやー、助かった。
ありがとうな。」
「次からは気を付けろよ。」
「わかってるわかってる。」
「本当にか?」
「それより、もう日が落ちるから早く帰りましょう。」
「そうだな。
なー、泰智と香奈。」
「「うん?」」
「色々聞きたいんだがいいか?」
「いいよ。」
「どーぞ。」
「まず香奈からだ。
あれは何だったんだ?」
「あれ、と言うと?」
「化けもんの姿になってたじゃねーか?
どうやったんだ?」
「あれは魔法よ。
黒魔術の幻惑魔法。」
「そうなんだ。
次に泰智。」
「うん?」
「その木の枝やマガザさんからもらった
糸とか何に使うんだ?」
「後で。」
「逃げるなちゃんと答えろ。」
「実は、まだスキルのこと喋ってないんだ。」
「は?」
「どうゆうこと泰ちゃん?」
「ユアさんとあった夜、色々アームを見てたら
スキルの説明欄があって、そこから色々わかったんだ。」
「何を?」
「スキルの上げかた。」
「どうやって?」
「そのスキルを使っていけばいいらしい。」
「簡単じゃん。」
「そうでもない。
使っていくうちにレベルが上がりにくいんだ。
例えば、最初は一回使ったら二ポイントの熟練土が溜まる。
しかし、熟練度が八以降、もらえるポイントは
二ポイントだったのに、0.02しかもらえない。」
「ゲームみたいだな。」
「そうだね。」
「ん?じゃあ何で香奈は黒魔法使えたんだ?」
「お前のスキル欄見たらわかるの。」
俺はアームを着けて見てみる。
「建築レベルが一だ。」
「最初俺らが取ったスキルは必ず一はあった。
香奈のスキルを見たら幻惑は最初っから使える。」
「で、話を戻す。
何でそれらが必要なんだ?」
「チッ、」
「何か言った?」
「わかったよ。
実は弓を作ろうとしたんだ。」
「何で?」
「最初のスキルで、飛び道具の才能手に入れたから。」
「あ、はい。」
「そろそろ、村に付きそうだよ。」
「そうか、あー、早く寝よう。」
「寝てる暇ねーぞ。まだ看病しなくちゃダメだ。」
「ぐへぇー、嫌だー。」
「そう言えば、泰ちゃん医者のレベルは?」
「ニレベ。」
「……こんな調子で大丈夫かな?」
こうして、長い一日が終わった。
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