その28
「何かしら?」
「なー、何でミクロを一年間も地下に閉じ込めたんだ?」
「貴方には関係ないわ。
姉妹の問題だから口を挟まないでくれる?」
「姉妹だから何でもしてもいいのか?
お前があいつと同じ事をされて耐えれるか?」
「ふ、ふふ、な、何を言ってるのかしら?」
「お前、あいつの気持ちがわかるのか?」
「あ、あなたこそあの子の何を知ってるのかしら?」
だんだんとミユが震えている。
「知っている。
少なくともお前がしらない良いところを。
お前こそミクロの何を知っているんだ?
知っていたら地下になんか閉じ込めないと思うけどな。」
「……う。」
「う?」
「ううう~。」
ミユは歯を食い縛りながら泣く。
「え~。」
「あ~、泰ちゃん泣かした。」
「早苗少し静かに。
……ミユ、泣いて何か変わるのか?」
「うう~。」
「俺に言わせれば姉という権限で味方を増やしただけの
喧嘩にすぎねーな。
……何が言いたいかというと自分で戦わない事を知らないやつは強くなれないし
人を動かすことなんかできねーのさ。」
「……う~。」
「強くなりたいのならまず一人で何かを成し遂げることだな。」
泰智はそういって部屋を出る。
「ちょっと泰ちゃん‼」
三人は泰智の後を追う。
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