その27
「失礼しまーす。」
中はお人形が部屋を埋め尽くすほど大量にあった。
他にはベッドや机と椅子があるだけだった。
「結構凄いな~。」
「私のコレクションです。」
声は椅子の方から聞こえたが座っているのは少女の人形だった。
「え、人形が喋った?」
「泰智君、あれ人だよ。」
「え~マジで。
人形と同化してるじゃん。」
「いえ、間違っても無理はありません。」
椅子に座っていた少女は泰智達の前に来る。
「始めまして私はミユといいます。」
「あ、始めまして泰智です。」
「香奈といいます。」
「泰智様と香奈様、妹を探してくれてありがとうございます。
後ろの人達もありがとうございます。」
「ど、どうも。」
「蓮ちゃん、何緊張してるの?」
「何かこういうのなれないんだよ。」
「ミクロ……言いたいことはわかるわね?」
「……。」
「みんなに迷惑かけたんだから反省しなさい。」
「……。」
「そうやっていつまでも黙る気?
……部屋に戻ってなさい。」
「……。」
ミクロは黙って部屋を出る。
「すみません、妹が迷惑をかけたのなら謝ります。」
「いえ、ミクロちゃんは何も迷惑はかけてませんよ。
……それより、俺は貴方に言いたいことがあるんですよ。」
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