その22
「ちょ、泰智君何言って、」
「香奈、ちょっと静かに。
そうなんだろ?」
「うん……そうだよ。」
「何で嘘ついたんだ?」
「な、何が?」
「姉がいることをだよ。」
「だって。」
「何か理由があるんだったら聞くぞ。
俺とこのお姉ちゃんはミクロちゃんの味方だからな‼」
「本当に?」
「う、うん、本当よ。」
「……じゃあ話す。
お姉様は私を一年間位地下に閉じ込めたもん。」
「え、……え~と何か喧嘩でもしたの?」
「そんなのじゃない。
ちょうど一年前一番上のお兄様が亡くなったの。
その時、私はお兄様が死んだことは知らなかったの。」
「それは……なんで?」
「その時は私は部屋から出れなかったの。
多分私に知らせたくなかったのだと思う。」
「どれくらいで気がついたの?」
「1ヶ月がたったある日にメイドの人の話をこっそり聞いたの。
それでお姉様に聞いたの。
しかしお姉様は私にこう言ったの。
『もし知ってたとして貴方に何ができたの?』って。
それで私はお姉様と喧嘩したの。」
「なるほど、それは隠してたお姉ちゃんが悪いな。」
「私には妹のために隠してたと思うんだけど。」
「いずればれるんだったら最初から言った方がまだ落ち着いたと思うんだけどな。」
「それで、私をどうするの?
お屋敷につれていくの?」
「どう考えても城なんだけどな。
……よし、お兄ちゃんに任せないさい‼」
「どうしよう、凄く不安。」
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