その20
「よっと、ついた。」
「う~ん、別に変わった所はないね。」
「中が変なのかな?
……何かの機械があるけどこれって壊したら駄目な奴かな?」
「どんなの?」
香奈は鐘の中を覗きこむ。
中には音を出すための舌と何かの機械がくっついていた。
「大丈夫だよ、これは関係ないと思うよ。」
「う~ん、じゃあ何なんだこれ?」
「お兄ちゃん、この鐘一回鳴らしてみたい‼」
「そうだな~。
……じゃあ落ちてるこの木槌でいいかな。
はい、強く打つんだよ。
後香奈、耳を塞いどけ。」
「え、了解。」
ミクロは泰智空貰った木槌で鐘をおもいっきり叩く。
カーンとなった後何かの機械がピピという音を立てた。
「なるほど、これは音で反応するタイプだな。
……壊すか。」
「え、調べなくていいの?
いつもなら解体する勢いで調べてるのに。」
「今は時間がないし正直調べるのがめんどい。
ならぶっ壊す方が早いってもんよ。」
「そういうものなの?」
「ごちゃごちゃ考えるよりましだろ?
というわけでえい‼」
泰智は機械を地面に叩きつけ足で踏み潰す。
「よし、じゃあ行くか。
ほら早く乗って。」
「え、ここから降りてから歩いた方がいいんじゃないの?」
「この塔階段がない。
それにさっきのやつらがまた追ってくるかも知れないだろ?」
「わ、わかったわ。」
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