その6
7月16日。
午前4時。
「あ~、寝すぎた。
12時間位寝てた。」
蓮は自分の部屋を出て階段を下りてリビングに
行こうとすると部屋の真ん中で泰智が足を伸ばして何かをしていた。
「泰智、まだ人形作ってたのか?」
「静かに。」
「あ、ごめん集中してたのか?」
「いや、俺の膝で寝てる人らが起きるからな。」
蓮は泰智に近づくと早苗とこころが泰智の太股で寝ていた。
更に頭にはシャマが寝ておりその上にマキが寝ていた。
「す、凄い体勢だな。」
「もう五時間ぐらいこんな体制だよ。
まー、人形色々作ってたからいいけどさ。」
「お疲れ様。
で、どんな感じのだ?」
泰智は右に置いてあった人形を蓮に渡す。
その人形はRPGに出てくるような石の番人みたいだった。
「泰智、これは?」
「おねぇがこれを作れって言ったから作った。
後はマキと同じように動く人形を作った。
十個作って九個失敗した。」
「失敗したって……朝言ってた爆発したのか?」
「あ~、ごめん俺の説明不足だったわ。
失敗したら人形自体が爆弾になるんだったわ。」
「え……結構恐ろしくね?」
「武器として使えるな。」
「なるほど面白い発想だな。」
「だろ?
……何でいるんですか?」
「え?」
蓮は後ろを振り向くとギフティーが椅子に座っていた。
「よ、3週間ぶりか2週間ぶりか忘れたけど久しぶり。」
「今度は何の用事ですか?」
「いや、今回は一ついい忘れてた事があったんだよ。」
「何ですか?」
「お前ら……元の世界に帰りたくはないか?」
「突然なんですか?」
「実はお前らに倒して欲しい人物がいるんだよ。」
「それは誰ですか?」
「それは考えて。」
「早く言ってください。」
「まー待て蓮。
ギフティーさん、あんたの言いたいことは大体分かる。
魔王を倒せばいいんだろ?」
「おー、よくわかったね。」
「最初、異世界の話の時にあんたはRPGみたいなもんだっていったし、
異世界にいくメンバーの時の説明で魔王を倒せば良いことあるかもって言ってたじゃねーか。」
「おぉ~、良く覚えてたね。
そう、良いこととはあっちの世界に帰れることだ。
はい、じゃあもう帰るね。」
「ちょっと待て。」
「どうした蓮?
聞きたいことがあるのか?」
「ある、ギフティーさんよ。
あの時、何で六年前の事を聞いたんだ?」
「……覚えてるかどうかの確認だった。
それだけだ。」
「じゃあ六年前の事を説明してくれよ‼」
「……時期が来ればな。」
ギフティーはそういって消えた。
「……蓮、どうしたんだ?」
「いや、何でもない忘れてくれ。
すまないちょっとここで寝かしてもらうぞ。」
蓮はそう言って椅子に座って寝る。
「……なーんか何処かで見た気がするんだが。」
感想や評価、ブグマよろしくお願いします。




