その11
⑤の家に戻る前に一回村をぐるっと、
見て回ることにした。
家はもちろん、柵や門、橋などが壊れていた。
……修復できるかな?
しばらく見て回ったが、
特に何もなかった。
今何時だろうと、アームの機能で、
今の時刻を見た。
6時35分
約一時間も村を回っていた。
「そろそろ戻るか。」
そう呟いた時、
「ミャー。」
後ろからそんな声が聞こえた。
「ん?」
後ろを見ると、三毛猫がいた。
「お前、泰智の猫か?」
「ミャー?」
「はは、聞いてもわからないよな。」
「ミャー。」
「じゃあ行くか。」
そう言うと猫は俺の頭に乗った。
「ミャー。」
「よし行くか。」
しばらくして、⑤の家に戻ってきた。
「お帰り、いい木材見つかった?」
「思った通り雨で腐敗が早くなってたよ。」
「そうか。
それよりこれからどうする?
あと猫こっちによこせ。」
「ほらよ。
とりあえず、村を直していくことだよな。
俺達の寝泊まりも考えなくちゃ。」
「そうだよな。
この人達はいつ起きてもおかしくないし、
早めの方がいいな。」
「じゃあその方針でいくか?」
「やることないし、
やるか。」
「決まりだな。」
十分後、
キドさん達は見回りを終えて帰ってきた。
「お疲れ様です。キドさん、ウズルさん。」
「あぁ、早いね君達。」
「いえ、寝てないので。」
「そうか…あまり無理しないように、
倒れたら、元も子もないからな。」
「そうですが、まだこの人達は昏睡状態なので、
いつ悪化してもおかしくありません。」
「しかし、休憩は必要だ。」
「はい。わかりました。」
「ところで、あいつらはまだ寝てるのか?」
「寝かしといてやれ。」
そんな会話をしたて、キドさん達は
腰をおろすと、
「君達はこれからどうするのだ?」
「とりあえず、村の復興を手伝います。」
「いいのかい?」
「はい。行くところもなくて、
どうするかは、村が直ってからでも遅くはないかと。」
「じゃあ頼んでもいいか?
村を復興する手伝いを頼んでも。」
「はい。」
「ありがとう。本当にありがとう。」
キドさんとウズルさんは頭を下げる。
「キドさん、ウズルさん頭を上げてください。」
こうして俺達は、村の復興を目標にした。
「ふー、とりあえず疲れたので
少し寝るがいいかね?」
「いいですよ、ついでにあいつらを起こしてください。」
「わかった。じゃあ少し寝るな。」
キドさんとウズルさんは①の家に行った。
数分後、
「ふぁぁぁぁ、おはよう蓮ちゃん、泰ちゃん。」
「おはようございます。」
早苗と香奈が挨拶をする。
「おはよう。」
泰智が挨拶をする。
「おはよう。まず早苗達に言っておくことがある。」
俺達は、これまでことを早苗達に言った。
眼鏡のことやユアさんのこと、
俺達の方針をすべていった。
「うーん。いいよ、その方針で。」
「私もそれでいいですよ。」
「よし、方針は決まったがまずなにするか?」
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