その20
「ふぅ~終わった。」
「じゃあ少し休憩しましょうか。」
「ハァ~、眠てぇぇ~。」
「少し寝たいですね。」
「早苗はずっと寝てるし。」
「こころは起きてるけどな。」
「何かずっと俺を見てるんたけど。」
「さぁ?
泰智を気に入ったんじゃないか?」
「う~ん、まぁ別にどっちでもいいけど。」
そう言って泰智は本を読む。
「その本何?」
「あぁ、これはキドさんにもらった本なんだよ。」
「こころに読み聞かせてた本か。」
「うん、少しこの世界の本が気になって借りたんだ。
こころが手を話してくれなかったから読み聞かせという手段を使って最初は読んでた。」
「へー、で何かわかったのか?」
「まだ読みきってないからわからん。」
「読みきったら内容教えろよ。」
「勿論。」
「泰智君、ここにお茶の葉とかないの?
さっきから探してるんだけど。」
「あ、ごめんごめん。
それならこの部屋にあるよ。」
泰智は窓の近くの机に歩いてしゃがんで袋を取り出す。
「はい、これ。」
「何で机の下に置いてあったの?」
「こころが袋ごと食べようとしたから、
手の届かないところに置いたんだよ。」
「もっと他にも置く場所があったと思うんだけど。」
「気がついたときは遅かった。」
「そ、そう。
あ、お茶入れるわね。」
「お願いしまーす。」
「あ、私もお願いします。」
「じゃあ俺も。」
「じゃあちょっと待ってね。」
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