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俺達の冒険物語  作者: 梅松
村発展編
103/1019

その14

「ふ~取れた。」


 泰智はアームをポケットに入れる。


「こんにちはこころちゃん、私の名前は早苗って言うんだよ。」


「さ……な……え?」


 こころは少し言いにくそうに早苗の名前を言った。


「あれ泰ちゃん、これって記憶喪失?」


 早苗が記憶喪失って言葉言ったので少し驚く。


「よくわかったな。」


「いや~、よくテレビドラマとかよく見てたから。」


「へー、意外だな。お前って医学にあんまり興味なさそうなイメージだと思った。」


「失礼な、私だって見てるよ。……背を伸ばすために見てるとは言えない。」


 早苗は最後のところを小さく言う。


「最後何か言った?」


「なな、何でもないよ‼ところで香奈ちゃんと蓮ちゃんは?」


 話を戻すように早苗は言う。


「え、来てないぞ。」


「あれ~先に行くって言ってたはずなんだけど?」


 早苗が不思議がっていると、扉が開く音がした。


「泰智~どこだ?あ、ここにいたのか。」


「蓮君、もう少し静かに。ここ病室だよ。」


「ああすまん。」


 蓮と香奈はそんな会話をしながら入ってきた。


「あれ、その女の子起きたんだ。」


「あ、香奈は寝てたんだな。紹介するよ、こころって言うんだ。」


「はじめまして、香奈って言います。」


「俺は蓮だ。よろしく。」


「……か……な?れ……ん?」


 早苗と同じ用に名前を言った。


「……泰智この子コミュ障か。」


 蓮の言動に、三人は少し冷たい目をする。


「蓮ちゃん失礼だよ‼」


「蓮君、確かに失礼だよ。」


「わ、悪かったよ。それよりどんな状態なんだ?」


 蓮は反省し、泰智に聞くと少し考えて。


「少し説明すると、病気がわかりません。記憶喪失だと思うけど喋れないらしい。ユアさんに聞いたけどわからなかった。」


 まだ分からないだらけだったので泰智は一部言わないことにした。


「それは……お気の毒に。」


「決してコミュ障ではないからな。」


 泰智の言葉に少し威圧感を感じた。


「わ、悪かったって。」


「で、こころちゃんこの先どうするの?」


「俺が記憶を戻すまで面倒を見る。」


 泰智は即答した。


「……泰智君の事だからそう言うと思ったよ。私も手伝うわ。」


 香奈はふぅと言って手伝う事を決めた。


「ありがとうな香奈。」


「じゃあ私も私も。」


 早苗も少しワクワクしながら言った。


「……こんな状況でノーとは言えないな。俺も手伝うよ。」


 やれやれと手でやり、泰智に肩を叩いた。


「よしこれから忙しくなるな。」


「と言うわけでよろしくねこころちゃん。」


 早苗はこころの隣に座り、抱きつく。


「さ……な……え?」


「おぉ~、泰ちゃん泰ちゃんこころちゃん私の名前呼んだよ。」

 

「まるで赤ちゃんがお母さんの名前を呼んだ瞬間みたいだな。」


「それ俺も思った。」


 三人は少しテンションが上がる。


「か……な……と……れ……ん。」


「おおー、二人も呼んでるよ‼」


「はいはい、そうですね。」


 少し三人のテンションに香奈は呆れた。


「蓮ちゃん冷たいよ。……泰ちゃんの名前言ってないね、何でだろう?」


「あ、そう言えば自己紹介してなかった。俺の名前は泰智だ。これからよろしくな。」


 照れくさそうに、泰智は自分の名前を言った。


「た……い……ち?」 


「そう泰智だ。」


「ふ……ふ、た……い……ち。」


 初めてこころが笑った瞬間だった。


「た、泰ちゃん笑ったよ‼」


「おぉ~、笑うとかわいいな。」


 二人は更にテンションを上げる。少しこころは毛布を口元に近づける。


「泰智君、早苗確かにかわいいけど急に近づいてビックリしてるよ。」


 少し嫉妬したのか頬を膨らませる。


「あ、そうだね。……何で頬を膨らせてるの?」


「別に。」


 プイッと別の方向を見る。


「香奈、何拗ねてるんだよ。こころみたいに笑った方がいいぞ。香奈だって可愛いんだから。笑ったら更に可愛いぞ。」


「ななな、何いってるのよ‼」


 泰智の発言に香奈の顔か赤くなる。


「何で赤くなってるんだ?ありのままの事を言っただけなんだけど?」 


 更に顔が赤くなる。思わず泰智の背中を叩いた。


「だだ、大丈夫か?熱あるんじゃないのか?それと何故叩いたんですか?」


「泰ちゃんってこいうことは鈍感の天然だね。」


「そうだな。」


 蓮と早苗はニヤニヤしなが、見ている。

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