真イフリート戦2
「そんなのはどうでもいい!!兎に角お前を倒せばそれで終わりだ!」
「若いっていいな元気があって。しかすぃ、そんなけんでどうするのかな?」
コウは強気で言うが、先ほど剣を掴まれたときドロドロに溶け使い物にならなくなっていた。コウが一瞬剣を見たとき、イフリートがコウに近づき剣を振り上げていた。コウはハッと気づき後ろに下がろうとしたが、既に土の壁が退路を断っていて逃げることができなかった。
「コウ!これ使え!」
コウに向けアマテラスを投げる。投擲スキルのおかげもあってコウの手元にぴったりと届きイフリートの剣をはじきその瞬間に距離を取る。
「助かりました。」
「いいよ、しばらくそれ使ってな。」
一先ず体制を整えるため十分に距離を取ろうとするも地面から土の柱が飛んできて引くことも近づくこともできない。
「こんな状態だと俺らがやられます!どうします!」
コウが土の柱を避けながらも泰智にどう突破するか聞く。泰智は少し考えて蓮の方に近づき「蓮!どう?どれくらい痛い?」と聞いた。
「どうって…少しオエッてなるが…当たりどころが悪くなければあれで死ぬことは無いと思う。」
「…了解。蓮!香奈さんとレックスのいつでも攻撃できるようになったら言え!時間稼ぐ!」
そう言って泰智は迫ってくる土の柱を上手いこと避けてイフリートに向かって行った。
「あいつ…無茶絶対にする!行かないと!」
蓮は加護を使い飛んできた柱の間をすり抜けていく。
二人がイフリートに近づくに連れ段々と周りが熱くなり汗が止まらなくなる。
「くっそぉ、蓮が来てくれたのはありがたいが熱くて隙間から熱風がくるから辛い!」
「気を抜くなよ?近くにいるかもしれない!」
「そうだね。左右確認は大事だね!」
周りからイフリートの声が聞こえるが見当たらない。
「けど…下も見ないと、溶けるよ?」
その言葉で、泰智は蓮を掴んで魔力強化で足を過剰なまでに強化してバックステップで空に逃げる。いつも浮遊する高さまで飛ぶとさっきいた所から火柱が存在していてあのままいたらどうなっていたかと想像したら二人はゾッとした。
「こっわ!冗談抜きで死ぬぞあれ!」
「困ったな…人数差でなんとかなると思ったけどあいつ手を抜いてたな。」
二人はとりあえずレックスの近くに降りる。
「どう?水魔法撃てる?」
「まだそんな大魔法は教わってないですが中魔法なら。」
「分かった。後は香奈さんだが…どうそっち?」
アームの連絡機能の香奈に連絡すると「いつでも大丈夫よ!」と返事がきた。
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