謎の模様
「熱いね香奈ちゃん。」
「そうだね。こころちゃんは大丈夫?」
マキを抱えていたこころは頷いて答えた。
三人は猛暑中涼しい格好で外に出ていた。前にミチから貰った服の中には耐熱魔法が掛かった服もありそのお陰で若干ながら熱さは抑えられていた。
「ねー、蓮ちゃんが話してたイフリートってどんなのだろうね?」
「分からないなぁ。対策って対策も私には思い付かないしいつもみたいに後方から支援しとくわ。」
「私何しようかな?」
二人が街中を歩いていてる、フードを被った女性が走っていくのを見えた。おでこ辺りに尖ったものがチラッと見えたが顔までは分からなかったが蓮の話の中に出ていたクレアと呼ばれる姫だと香奈は分かった。
「今のがクレアさんなのかな?急いでいたけど何かあったのかしら?」
「そうなの?私には分からなかったな。どうするの?」
「勿論付いていく。」
三人はクレアと思われる人を追い掛けると路地虚で蹲っていてしゃがみ込んでいた。
「あ、あの大丈夫ですか?」
香奈は心配になり声を掛けると慌てた様子で逃げようとする。香奈は反射的に手を掴む。咄嗟に掴まれ転びそうになったが両者踏み止まった。
その時掴んだ手を見てみると何か模様みたいなのが見えた。一瞬しか見えなかったがどっと急に冷や汗が垂れた。
「あ、ごめんなさい!私怪しい人じゃないの。」
「…見た?手の模様。」
香奈は辺に誤魔化すより正直に答えたほうがいいと思い頷いた。
「その、嫌な思いをしたらごめんなさい!それと悩み事があったら話してね。できるだけ協力するから。」
「…ごめんなさい。」
クレアと思われる人はそのまま走り去ってしまった。
「香奈ちゃん…あの人何か隠してる?」
「そうかもね。でも…あまり他人の事情に首を突っ込むのもどうかなと。」
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