その6
「で、肝心の村人は?」
「この建物じゃない?」
「モンゴルのゲルみたいな家だな。」
「とりあえず、入ってみようか。」
中に入ってみる。
中は、寝るスペースが五人ほどあった。
他には、トイレや台所があったが、
真ん中に牢屋があった。
その中に七人ほど人が、閉じ込められていた。
「うわー、」
「どうしたの泰智君?」
「台所みるにここの連中は、
あまり料理ができないと見た。」
確かに、台所だけが汚かった。
「それより、まずはあの人たちを助けよう。」
「それはいいんだけど、どうやって
この人らを移動させるの?」
「それもそうだな…………。」
「……あの天然バカはどこ行った?」
「ん?呼んだ?」
「お前どこ行ってたんだ?」
「えーとね、他に何かないか探してた。」
「まぁいいんだけど、どうするか。」
「…………。」
「どうしたの?蓮くん。」
「いや、少し考えてた。」
「そうですか。」
「……泰智、お前さっきこの建物、
モンゴルのゲルて、言ってたよな。」
「ん?そうだな。」
「確かゲルって移動式キャンプだったよな。」
「うん。」
「解体って、できる?」
「確か………一時間半はかかる。
て、お前建築スキル持ってる
お前の方が知ってるんじゃないのか?」
「いや、あれは建てる時だろ。」
「まーいいが、そもそも馬の一匹いないのか?」
「そう言われるといないな。」
「馬なら、さっき違う建物にいたよ。」
「本当に?じゃ案内して。」
「こっちこっち。」
「あ、俺らはこの牢屋の鍵解除しとくは。」
「そう?じゃあ任せるね。」
「では、どうしますか?」
「とりあえず壊すか。」
「うーん、いいのあるかな?」
「とりあえず、まずはこの石でやってみるか。」
しかし壊れなかった。
「まー、わかってたけど。
泰智いいのあった?」
「これで空くんじゃね?」
泰智が持っていたのは、二本の鍵。
「…どこにあった?」
「入り口の近く。」
「あ、そうなの。」
鍵穴に差してみると見事あいた。
「やったぜ。」
「ハー、まとりあえず早苗たちを待っとくか。」
「この人達、酷く昏睡してるな。」
「それって、ヤバイの?」
「結構ヤバイ。」
「じゃあ早くしないと。」
「おっ待たせー!」
早苗たちは馬を4匹連れてきた。
「おー、待ってたぞ。
早くこの人達を乗っけろ。」
「どうして急いでるの?」
「この人達昏睡状態なんだ。」
「昏睡状態て?」
「まずそこからか。
後で話してやるから。この人達を乗せろ。」
「はーい。」
「で、この変態達はどうする?」
「馬に、引きずって運ぶか。」
「発想がすごいな。」
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